無調

[むちょう] 調性のない音楽のこと。

17世紀以降に確立されたといわれる機能和声を基軸とする西洋調性音楽は、現代にいたるまで世界の音楽シーンにおいての覇権を握っているといえる。

しかしながら一方で、調性音楽に対するアンチテーゼとしての無調音楽は19世紀以降さまざまな試みが重ねられ、その一部は再び調性音楽に吸収されつつ、調性音楽と同時に存在している。

無調音楽の大立て者はシェーンベルグだが、21世紀の今日となっては、著名な現代音楽作家の楽曲には、どれをとっても少なからず「無調」の側面が存在しているといえる。

モード(mode)

[もーど] ~奏法、~音楽。

マイルス・ディヴィス『カインド・オブ・ブルー』
マイルス・ディヴィス『カインド・オブ・ブルー』
1959年録音。ビル・エヴァンス、コルトレーンなど、この後(というより同時に)、モードジャズを牽引していく逸材が顔を合わせた傑作。
モードとは音階、調のことであり、ジャズの場合は和声進行(コード・プログレッション)によって楽曲が展開するビバップ、ハードバップに対し、さらにアドリヴを自由に展開するために用いられた手法。50年代後半にマイルス・ディヴィス(tp)らが主導して、研究が進められた。

ビバップ、ハードバップは、楽曲が持つ旋律から離れ、楽曲の和声進行を足がかりに、従来よりも自由な演奏を行う方法を確立したわけだが、モードは、そこから和声進行による縛りを外して、調性のみによってアドリヴ、ひいては音楽を構成しようという意図を持っていた。

イオニアン、リディアン、エオリアンなど、さまざまなスケールに基づいて作曲、アドリヴを行うこのような手法を前面に押し出した作品が1958年発表のマイルス・ディヴィス「カインド・オブ・ブルー」とされている。

その後、こうしたモードを前面に押し出した音楽以外でも、部分的にモーダル(モードを基調とした)な要素を加えた音楽が多数登場することになる。現在ではジャズに限らず、ヒップホップ、ダンスミュージックなどにおいて、モードの考え方は欠かせない音楽的要素となっている。

ラグタイム(ragtime)

[らぐたいむ] 19世紀後半、アメリカの黒人ピアニストらが作り上げたピアノ演奏スタイル。左手の2拍子の伴奏に合わせて、右手はシンコペーションしたフレーズを奏でる。スコット・ジョプリンが名手として名高い。

モダンジャズのようなインプロヴィゼーションは基本的に行わないが、音楽形式としては極めてジャズのスタイルにも近く、ジャズピアニストでも、セロニアス・モンクをはじめ、そのスタイルに取り入れているケースは少なくない。

ラテン・ミュージック(Latin music)

[らてんみゅーじっく] ブラジル、アルゼンチンなどの南米、あるいはキューバ、ジャマイカ、メキシコなどの中南米音楽の総称。

大陸的な2ビートに、黒人特有の律動が融合した、多種多様なリズムビートが特徴。


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