リズム(rhythem)

[りずむ] 楽曲全体に繰り返し登場する、有音・無音の時間的パターンのこと。メロディ(旋律)、ハーモニー(和声)とともに音楽の三大構成要素の1つと言われる。

リズムは非常に定義が難しい概念だが、リスナーが音楽を楽しむ際には、ごく自然にリズムを楽しんでいるものと思われる。

論理的には、上記のように有音・無音の組み合わせが、聴く者にリズムを感じさせるわけだが、実際にリスナーがリズムを感じるためには、有音・無音だけではなく、音の強弱や微妙なタイミングの差違、さらには演奏者・聴衆のリズム意識の問題など、多くの要素が含まれており、現実的な分析は困難を極める。

ジャズの場合でも、スウィング、ビバップ、モダンジャズなど、時代・演奏者によって、産み出されているリズムには違いがあり、その違いこそが時代の空気感や、演奏者の個性を構成する大きな要素となっている。

また、ジャズという音楽は、ジャズ固有の少し跳ねたリズムとは別に、サンバなどのラテン音楽やカリブ海のリズム、あるいはワルツやタンゴなど、さまざまなジャンルの音楽が持つリズムをどん欲に取り入れてきた歴史があり、ジャズ演奏者・リスナーにとって、ジャズのリズムは、とりわけ歯ごたえのある要素となっている。

リズム&ブルース(R&B;Rhythm and blues)

[りずむあんどぶるーす] 1940年代に誕生した、アメリカ黒人の大衆音楽。ジャズやブルース、ゴスペルなどの発生・発展と期を一にしている。

リズム&ブルースは60年代に一度完成系を見、一部のロックミュージシャン、あるいはソウルミュージックに受け入れられていくが、その後、80-90年代になると、同じR&B、リズム&ブルースという呼称がついているものの、まったく別物のの、洗練されたリズムと表現を獲得した都会的な音楽が誕生する。

現在、一般的にR&Bといった場合には後者を差し、演奏も生演奏というよりは打ち込み中心で、ヴォーカリストの歌謡を楽しむ、歌謡曲的色彩の強い音楽となっている。

●関連語
ファンキー
ハードバップ

リズムセクション(rhythm section)

[りずむせくしょん] ビッグバンドにおける、ピアノ、ギター、ベース、ドラムスを指す。演奏における、リズム・テンポキープを大きな役割とする楽器群のこと。

このほか、サックスセクション、トランペットセクション、トロンボーンセクションなどを合わせたものが、一般的なビッグバンドの構成となる。

また、コンボなど小グループにおいても、ベース、ドラムなどをリズムセクションなどと呼ぶ場合も多い。

●関連語
ビッグバンド

リタルダンド(ritardando)

[りたるだんど] だんだんと遅く演奏すること。譜面におけるその指定。

●例文
「エンディング4小節はリタルダンドで終わります」

●関連用語
イン・テンポ(in tempo)
ルバート(rubato)

リディアン・クロマチック・コンセプト(LCC;Lidian Cromachic Concept)

[りでぃあん・くろまちっく・こんせぷと] ジョージ・ラッセルが1950年代に提唱した音楽理論。バークリー・メソッドに代表される機能和声法へのカウンターセオリーとされる。

機能和声法の音楽環境においては、基本的に調は長調(メジャー)と、数種の短調(マイナー、メロディックマイナーなど)に分類され、それぞれの調性内に登場するダイアトニックコードを中心に和声の流れを分析する。

これは和声進行の機能(機能和声)を分析するには優れた方法であり、多くのミュージシャンが信奉している一方、長調と短調の行き来がスムーズでなかったり、短調やブルースの解釈に無理があるなど、理論としての「穴」もしばしば指摘されている。

ジョージ・ラッセルは著書の中で、LCCは、バークリー・メソッドに見られるこれらの弱点をすべてカバーする理論であることを強調している。

ただ、その理論の詳細についてはLCCの会員となり、直接セミナーを受講しないと教えてもらえないなど、一種カルト的な色彩を帯びている側面もあり、一般的には明かでない。

ラッセルの著書は非常に高額で、しかも難解であるため、直接師事を受けていない私にとってはいまひとつその論旨は明快ではない。入手した範囲の情報内でいえることは、LCCは、その名のとおり、リディアンスケール(FGABCDE)を和声の中心におき、メジャー、マイナー、ブルースなど、あらゆる調性音楽を同一の理論でアナライズできるということを標榜しているということ程度である。

●関連語
機能和声
和声法(harmony)
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