ジャズ/ジャズ関連情報

業界用語の基礎知識

ジャズやってる人達って、時々ワケのわからない言葉で盛り上がってる…。ああ、あれが業界用語なのか!今や絶滅に瀕しているジャズ業界用語。ここにベールを脱ぐ!

執筆者:佐久間 啓輔

文章: 佐久間 啓輔(All About「ジャズ」旧ガイド)

「デーマンゲーセン」って何?ジャズ業界で使われている業界用語、色んな言葉が出てきますが、実は簡単なルールに則って話しているだけ。ルールがわかれば意味不明な会話も、すべて理解できます。では、どんなルールなのでしょうか?


【数字】

音楽業界だけあって「数字」は、音階に当てはめます。しかもドイツ読み。
下の音階を読んでみて下さい。「ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ・ド」ですね?でもこれはイタリア読みです。日本語では「ハ・ニ・ホ・ヘ・ト・イ・ロ・ハ」。更に、英語読みだと「C・D・E・F・G・A・B・C」となります。


で、これをドイツ読みすると「ツェー・デー・エー・エフ・ゲー・アー・ハー・ツェー」。これを数字に置き換えます。
1がツェー、2がデー、3はエーだと「A」と間違えるので英語読みのイー、4がエフ、5がゲー、6がアー、7がハーです。残念ながら7までしかありませんが、8は「オクターブ」と言い換えます。9は「9」のままだったりテンションノートである「ナインス」と言い換えることがあります。

では、冒頭の「デーマンゲーセン」とはどういう意味でしょう。「マン」と「セン」はそのまんまです。「万」と「千」です。もうわかりましたね?「デー」は「2」、「ゲー」は「5」なので、答えは「25000」です。
この言葉は通常、お金や歳の話など、まともに話すのがはばかられる場合に使用されます。「ギャラ、ツェーマンなんだけどやってくれる?」とか「俺もいよいよエフジュウかぁ」などといった使われ方をします。
ちなみに「イチナラビ」「ニナラビ」の「ナラビ」は、ギャラが「11,111円」だったりとか「22,222円」だったりとかした時の言い方。源泉を引かれて手取りがきりのいい数字になります。(プロっぽい・・・)

 

【その他】

もう「その他」です。あとは「逆さ読み」だけです。「ジャズ」を逆さ読みしてみましょう。そう「ズジャ」ですね?でもそれでは語呂がよくない。「ジャズ」は「ズージャ」となるのが正解。
簡単なのですが、語呂がよくなければジャズっぽくない。そこが難しいところです。良く使われる例としては、「シーメ」が挙げられるでしょう。「飯」ですね。食事するとき「シーメを食う」と言います。

では「ギター」は?その通り!「ターギ」です。それでは「ピアノ」は?「ノピア」?「アノピ」?正解は「ヤノピ」です。「ピヤノ」って言う人いますよね?それをひっくり返してるのです。
「トロンボーン」を「ボントロ」とは良く使う言葉ですが、これは応用型で省略も含まれています。

 

【使用上の注意】

逆さ言葉は、やたらめったら使うものではありません。さりげなく使用しましょう。もし多用したいのであれば、それなりの覚悟が必要です。業界にどっぷり染まる覚悟で、挨拶には常に握手を交わす、「イエ~イ!」と大きな声で言う・・・等、伝統的マナーを厳守しなければなりません。


ここではお話できないような言葉も数多くあります。 皆さんも身近にいる諸先輩方に教えてもらって下さい。

【編集部おすすめの購入サイト】
楽天市場でジャズの CD・DVD を見るAmazon でジャズ関連商品を見る
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます