スクウェア・エニックスの祖堅正慶さんにインタビュー
DTMと切っても切り離せない関係にあるゲームミュージックの世界。ゲームミュージックをDTMでコピーしている人も少なくないと思います。でも、実際ゲーム業界ではどのようにして音楽制作を行い、さまざまなサウンドを作り出しているのでしょうか? 「ファイナルファンタジーXIII」の発売が12月17日と間近に迫ったスクウェア・エニックスに伺い、同社のサウンドデザイナー、祖堅正慶(そけん・まさよし)さんに、いろいろとお話を聞いてみました。
--ゲーム業界でのサウンドの制作って、どのような役割分担があるのですか?
祖堅さん(以下敬称略):ゲームの音を制作するにあたっては、いくつかの仕事のカテゴリがあります。大きく分けると、BGM、SE、ボイス、ムービー、エンジニアリングの5つでしょうか。大きいプロジェクトだとさらに細分化されて担当者がつきますし、小さいプロジェクトでは1、2人ですべてを担当することもありますね。当社のサウンド部門はサウンドディレクション及び効果音制作、エンジニアリング作業の部隊と音楽制作専門の部隊に分かれており、プロジェクトによってチームを組んで取り組んでいます。
--その中で、祖堅さんの役割は、全体のリーダーになるのですか?
祖堅:そうですね、その全体をまとめるリーダーが数人おり、そのうちのひとりです。大学卒業後、某ゲームメーカーに入社し、アーケードゲームのサウンドを担当してきました。が、よりコンシューマー系の作品作りに携わりたいと考え、当社に転職後もずっとサウンド作りに取り組んできました。