Linuxから移植されたエフェクトも多数使える
LADSPAというプラグイン規格のエフェクトが多数収録されている |
そうしたものに対応するため、LMMSにはEQ、コンプレッサなどのダイナミックス系から、ディレイ、リバーブなどの空間系、コーラス、フランジャーなどのモジュレーション系など、一通りのものが何でも揃っています。
そして、これらはプラグインのエフェクトなのですが、VSTやDirectXではないのがLinux生まれのLMMSの特徴ともいえます。そう、これはLADSPA(Linux Audio Developer's Simple Plugin API)というプラグイン規格であり、Linux上で使われているもの。それが、Windowsへもそのまま移植されて、使えるようになっているのです。もっとも、LMMS以外、ほとんどWindows上で使われることはないので、LMMS内蔵の独自エフェクトであると考えてもいいかもしれません。
VSTiも使えるがASIOは非サポート
VSTインストゥルメントは利用できるが、ASIOは使えない |
具体的には「VeSTige」というラッパー(アダプタソフト)を通じてVSTインストゥルメントが使えるようになっており、100%何でもOKというわけにはいかないようですが、多くのVSTインストゥルメントが利用できます。
一方、LMMSを使っていてひとつネックになるのがオーディオドライバです。通常のWindows用ソフトはどれもASIOドライバに対応していますが、これに対応していないのです。その代わりにSDL(Simple DirectMedia Layer)というLinuxで広く使われているAPIが採用されています。Windowsの場合、これを通じてDirectSoundにアクセスしているため、DirectSound相当であると考えてよさそうです。
問題はレイテンシー。バッファサイズを小さくすることで、表示上1.5msecにまで小さくすることが、使った感じではやはり50msec以上はありそうで、MIDIからのリアルタイムレコーディングは、やや扱いにくいという感じでした。
とはいえ、まだバージョン0.4.4と発展途上のLMMS。今後のバージョンアップが楽しみです。
【関連サイト】
LMMS - Linux MultiMedia Studio