ドイツ・フランクフルトで開催された楽器の祭典、Musikmesse。1月にアメリカで行われたNAMMショーが、パッとしなかっただけに、Musikmesseもあまり期待していなかったのですが、今年は予想外ともいえるほど、面白い製品がいろいろ登場しました。そこで、私の視点で気になった製品をいくつかピックアップして、紹介してみることにしましょう。MOOGからアナログシンセが登場!
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MOOGが新たに発売した完全なアナログシンセ、Little Phatty |
シンセサイザの発明の父として知られるBob Moog氏が亡くなったのは昨年8月。いまでもMOOGの古いシンセサイザを愛用している人は多いし、Arturiaからは
Moog Modular Vやminimoog-Vなど、昔のMOOGのシンセサイザを復元するソフトシンセも発売されて人気となっています。私もMOOG Musicという会社が現存しているのは頭では知っていましたが、もうMOOGは過去のもの、というような感覚でいました。
ところが、そのMOOGからLittle Phattyという新製品が発表されたのです。これは37鍵盤の小型のシンセですが、なんと完全なアナログシンセ。そういまはやりのアナログモデリングではなく、本当のアナログ回路でできた2VCO+1VCFという音源なのです。もちろん、アナログとはいえ、外部とのやりとりを可能にするためMIDIを搭載したり、パラメータを保存できる機能は持っているのですが、MOOGのアナログシンセが今、登場したのはちょっと驚きです。
国内での発売予定などはまだありませんが、アメリカでは今年の夏に1,475ドルで登場とのこと。なかなか楽しみです。