DTM・デジタルレコーディング/DAWソフト活用ノウハウ

創作活動を刺激する、新たなインスパイアー・ツール SONAR5いよいよ登場

SONAR4から1年。また新たなバージョン、SONAR5が発表されました。今回の目玉はバリフレーズの搭載と、64bit化などオーディオエンジンの強化です。速報記事としてその概要を紹介しましょう。

藤本 健

執筆者:藤本 健

DTM・デジタルレコーディングガイド

例年通り、今年もバージョンアップ


sonar5
今年も例年通りバージョンアップし、さまざまな機能を追加しSONAR5となる
国内での正式発表はまだのようですが、米国においてCakewalkがSONARの新バージョン、SONAR5を発表しました。ほぼ毎年この時期にバージョンアップを繰り返しているSONARとしては予想通りの展開です。昨年はSONARとCubaseが同日にバージョンアップを発表していましたが、今年はCubaseのほうはアナウンスはない状態です。

ただ、CubaseもSONARもLogicも主要DAWはもう完成の域に入っているため、あとはどう機能強化するのだろう……と思っていました。が、やや意外な機能の追加などを含め、また面白い製品に仕上がっています。そこで、新機能について簡単にレポートしていきましょう。


ついにバリフレーズがSONARの一機能に


バリフレーズ(VariPhrase)というものをご存知ですか?Rolandが開発したユニークな技術で、古くはVP-9000、その後VariOSやV-Synthなどに搭載されてきたというもの。Rolandの当初の説明によれば、「キャプチャしたオーディオ・フレーズ(ウェーブ)をいくつかのアルゴリズムを持つエンコーディング・メソッドにより、ピッチ(音程)、タイム(演奏時間)、フォルマント(音色の質/キャラクター)という音を構成する3要素を解析・抽出。これらを独立してリアルタイムにコントロールするもの」となっています。

まあ、簡単にいえば、ボーカルをレコーディングしたデータのピッチを修正したり、単音をコラースにするというものです。従来は、ハードウェアが必須の技術でしたが、ついにハードなしでソフトだけで実現したのが今回のSONAR5なのです。

sonar5
バリフレーズをソフトウェア化したV-Vocal。プラグイン形式ではなくSONAR本体にインプリメントされた
具体的にはV-Vocalという機能で、プラグインではなく、SONARそのものにインプリメントされているため、ピッチ補正だけでなく、タイム、フォルマンとの補正までを実現しているのです。また、エディット画面にトランスポート機能を装備しているため、プレビューのためにいちいちDAWのトランスポート機能をつかわずにエディットを進めることが可能となっているのです。
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