DTM・デジタルレコーディング/DTM・デジタルレコーディング関連情報

米国においてロスレス圧縮での配信がスタート 音楽配信最新事情

米国において音質劣化のない音楽配信サービスがスタートしました。また、それと同時にユニークな仕組みを取り入れ、従来にない音楽の楽しみ方が実現しています。これを元に音楽配信の将来像を考えてみましょう。

藤本 健

執筆者:藤本 健

DTM・デジタルレコーディングガイド

今回の記事は、DTM・デジタルレコーディングという話題そのものではないのですが、作った曲をどのように人に聴かせるかということと大きく関連するインターネットによる音楽配信についてです。

活気付くインターネット音楽配信


国内でも、MoraExcite Music Storeをはじめとする音楽配信サイトが活気付く一方、あのiTunes Music Storeも間もなく国内上陸という話で盛り上がってきています。しかし、これら音楽配信で共通するのはオーディオ圧縮を用いているということです。Moraの場合、ソニーが開発したATRAC3という方式、Excite Music StoreのものはWindowsで標準のWindows Media Audioという方式、またiTunes Music StoreはAACという方式に基づいて配信されています。

一方、DTMユーザーなど、アマチュアミュージシャンが作った曲もインターネットを通じて流通しています。当サイトでも、オリジナル曲データ・ライブラリということで、いろいろな人のサイトへリンクしていますが、ここで配信されている多くの作品はMP3で圧縮されたものとなっています。

オーディオ圧縮による音質劣化


ここに挙げた、ATRAC3、WMA、AAC、MP3などは、いずれもオーディオ圧縮方式であり、それぞれに互換性はありませんが、基本的には似たようなものです。というのも、ちょっと聴いた感じではCDとほとんど差を感じられない高品質なものではありますが、ファイルサイズを1/10以下に圧縮していることもあって、実際には音質劣化しているのです。この音質の違いを一番感じるのはおそらく、その曲を制作した本人ではないでしょうか?そう、なんとなく音のツヤが無くなっているとか、音質がくすんで感じるとか……、とにかく自分の作った音となんか違うと感じるのです。

実際に自分の聴き込んでいる曲をヘッドフォンでCDとMP3それぞれで聴き比べてみると、微妙な差に気がつくかもしれません。それが、オーディオ圧縮による弊害ともいえるものなのです。やはり制作した本人としては、そうした音質劣化したものではなく、本来の作品をリスナーに届けたいと思うのではないでしょうか。
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