DTM・デジタルレコーディング/オーディオインターフェイス

S/PDIFを活用したDTMモニタリング環境構築術 手軽で安価に実現する高音質環境(2ページ目)

PCを使ったオーディオ環境ってどう構築していますか?S/PDIFをうまく利用すれば、オーディオ機器をはるかに上回る高音質なモニタリング環境を作ることができます。そんな方法を紹介しましょう。

藤本 健

執筆者:藤本 健

DTM・デジタルレコーディングガイド

1万円程度のスピーカーに変えてみる


では、PCではまともな音は出せないのでしょうか?そう決め付けるのは早計です。ちょっと機材を購入し、ちょっと工夫をすることで、その品質は格段に向上します。その第一歩となるのがスピーカーです。PCに標準で添付されていた付属のスピーカーの変わりに1万円程度のスピーカーを接続してみてください。仮にそれがマザーボード搭載のオーディオインターフェイスの音だったとしても、耳を疑うほどいい音になるはずです。

もちろん、このままではマザーボード上のノイズをかなり拾っているため、スピーカーのレベルを上げると、ブーンとかザーっといったノイズが聴こえてしまいますが、それでも下手なミニコンポなどよりもいい音になるのではないでしょうか?

デジタル接続で異次元のオーディオ環境を実現


しかし、ここでお勧めしたいのは、アナログでの接続ではなくデジタルでの接続です。最近ではマザーボードにもS/PDIFの出力を備えたものが数多く登場しています。同軸=コアキシャルのもの、光=オプティカルのものがありますが、どちらであってもデジタルで接続すると、従来とはまったく異なる異次元のオーディオ環境へと激変するはずです。

そう、デジタルで接続するとノイズが完全にない世界を実現できるのです。もちろん厳密にいえばスピーカー自体が持つノイズなどがあるので、皆無とは言い切れませんが、限りなくゼロに近い世界になるのです。

筆者もMA-10DとGX-77Mを使用している


GX-77M
デジタルとアナログの入力を備え、15W+15Wの出力を持つONKYOのGX-77M
筆者個人の場合も、自宅と仕事場のそれぞれでEDIROLのMA-10DとONKYOのGX-77Mというものを使っており、非常に満足しています。MA-10Dは10W+10W、GX-77Mは15W+15Wという小さな出力のものですが、6~8畳間で使うのならば、これで十分過ぎる音量を出すことができます。もちろん、それでは物足りないという人はそれMA-20Dなどそれ相応のスピーカーもあるので探してみるといいでしょう。


実際、CDをPCのCD-ROMドライブで再生させ、これらモニタースピーカーで再生させると、本当にクリアな音で鳴ってくれます。スピーカーのサイズからすればミニコンポ相当ではありますが、これだけの音を出せるミニコンポはちょっと見つからないのではないでしょうか?もちろん、音には好みがありますから、人それぞれですが、個人的にはそう思っています。
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