フロントに設置するだけでサラウンドを実現


NIRO 400のDolby Digital、DTSデコーダー内蔵アンプ
NIRO 400の中枢であるDolby Digital、DTSデコーダ内蔵のアンプ。基本的に操作はリモコンで行う
何がユニークなのかというと、フロントに1つスピーカーを設置するだけでサラウンドが実現できてしまうという不思議な製品なのです。一番安価なNIRO400の場合、その正面に設置するサテライトスピーカーと、コンパクトなサブウーファー、そしてDolby DigitalとDTSのデコーダーを搭載したアンプユニットという3点セットになっており、たったこれだけで5.1chのサラウンドが実現できるのです。

最初に話を聞いたとき、そんなものでまともな音がでるわけないと思っていたのですが、実際に音を出してビックリ。正面にスピーカーがあるだけなのに、立体的に音が聴こえてくるのです。さすがに後方からの音というのは厳しい感じでしたが、左右の真横からは音が聴こえてきます。これで映画のサラウンドを鑑賞するのであれば、十分過ぎるほどの迫力、臨場感を得ることができます。

モニタスピーカーとしても十分使える音質


NIRO 400のサブウーファー
とても小型のサブウーファー。とてもコンパクトだが、重低音がしっかり出る。
さらに驚いたのは、このNIRO400の音質。個人的にいうと、これまでサラウンドスピーカーの音というのは好きではありませんでした。というのも、音楽を鳴らしたときに非常に妙な音で自然な感じでないからです。確かにサブウーファーを効かせると、迫力は出てくるけれど、音楽作品の鑑賞という意味では使えないと思っていました。実際、安いシステムで聞いていると、気持ち悪くなることもあり、どうも好きになれなかったのです。

ところが、このNIRO製品、音楽鑑賞用としてもかなり使えるのです。S/PDIFの入力があるので、同じソースをRolandのモニタースピカーMA-10DとNIRO 400の双方に入れて聞き比べてみたところ、自然さという意味ではMA-10Dのほうが上ではありましたが、十分使えるという印象です。

とくにジャズ系の音だと、45,000円のスピーカーとしては十分すぎるほどのサウンドです。ただ、J-POP系では、やや違和感を感じる面もありました。若干ステレオの定位にクセはあるので、マスタリング用のモニタスピーカーとしては多少厳しい面もありますが、レコーディング用であれば十分使えると思います。