でも問題は、どうやってDVDビデオに24bit/96kHzのサウンドを焼くかということでしょう。残念ながら、B's RecorderやWinCDR、nero、Easy CD/DVD Creator……といったDVDライティングソフトで、24bit/96kHzのオーディオをそのまま焼けるというソフトは存在していません。
では、どうしたらいいのでしょうか?実はそれには専用のソフトが必要となり、現在国内外含めいくつかあります。従来は完全に業務用のソフトということで、かなり高価だったのですが、現在は安価なものがいくつか登場してきています。そのひとつはMac用のToast with Jam6。これはDVDを焼く機能のひとつとして、24bit/96kHzのオーディオを焼く機能が搭載されています。さらにWindows用では、簡単なメニュー作成が可能で、DVDオーディオまで焼ける安価で便利なソフトが存在しています。それが、国内のソフトハウスであるデジオンが開発したDigiOn Audioシリーズというものです。
ラインナップとしては
●DigiOn Audio2 Professional
●DigiOn Audio2
●DigiOn Audio
●DigiOn Audio L.E
の4種類。このうち、DigiOn Audio L.E.はハードウェアにバンドルされているもので市販はされておらず、DigiOn Audioは事実上過去のバージョンなので、現在、市販されているのは上の2つです。ただ、DigiOn Audio2 Professionalは10万円近くするソフトなので、ちょっと買いにくいものの、DigiOn Audio2なら実売1万円程度。これなら誰でも気軽に購入できるでしょう。
使い方はいたって簡単です。単純にオーディオCDを焼くように、24bit/96kHzのWAVファイルをドラッグ&ドロップで指定するだけです。また必要あれば、アルバム名や曲名などを指定することにより、接続されているテレビなどのディスプレイに演奏中の曲名などを表示することが可能になるのです。
これまでは、みんなDTM・デジタルレコーディングで制作したサウンドは最終的にCDに落とすことを前提にしていたと思いますが、今後はDVDも最終メディアの一つとして考えることで、24bit/96kHzのすばらしいサウンドをいい音のまま保存することが可能になるのです。
<<前へ | 1/2/3/4 |