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国内DTM関連雑誌の足跡 Part3 既存誌に対抗するフリーペーパー(3ページ目)

DTM関連雑誌の足跡を追う連載の3回目の最終回。今回は2000年に創刊されたフリーペーパーがその後、着実に力をつけてきて現在に至る過程を中心に、DTM各誌の位置付けについて見ていきます。

藤本 健

執筆者:藤本 健

DTM・デジタルレコーディングガイド

■キースペ~プリプロ~SOUND DESIGNERへの変遷

さて、このように80年代前半以降、時代とともにDTM雑誌の流れを追ってきたわけですが、もうひとつ大きな流れについても触れておかなくてはなりません。それが、KB SPECiAL(キーボード・スペシャル)~プリプロダクション~SOUND DESIGNERという一連の流れです。これには、私はあくまでも読者としてしか付き合いがないので、裏事情についてはまったく知りませんが、これもDTM雑誌の世界の大きな柱であることは間違いありません。

プリプロ,プリプロダクション立東社のKB SPECiALについては、以前も簡単に紹介しましたが、この歴史ある雑誌は2000年5月号で、プリプロダクションという誌名に変更し、新創刊されました。サブタイトルが「音楽制作応援マガジン」となっていましたが、これにより、内容は完全にDTM系のものとなったのです。なかなか面白い内容で、しかもボリュームあって読み応えがあったのですが、それが2001年8月をもって突如廃刊となったのです。その理由は立東社の倒産でした。


Sound Designerさすがに倒産してしまうと、どうにもしようがないわけですが、どうやらそれを作っていた人たちが中心となって、その4ヵ月後、2002年1月号創刊という形でSOUND DESIGNERが創刊されたのです。ライター陣などを見ると、基本はプリプロのままに、さらにブラッシュアップされ、とてもいい内容に変身してくれました。その後も着実に部数を伸ばしつつ、しっかりとした地位を築いているようです。


以上、本当に簡単に20年ちょっとのDTM関連雑誌の歴史を追ってみましたが、いかがだったでしょうか?そんな本があったのかと感心する方、懐かしい!と感じられる方などいろいろだと思います。今はDTM雑誌に限らず、Webが大きな力を持つ時代になり、紙の雑誌の地位はどんどん難しくなってきています。この5年先に、Web、紙ともに、どのような業界編成になっているのか想像もつきませんが、より盛り上がってくれていることを願うばかりです。
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