DTM・デジタルレコーディング/オーディオインターフェイス

オンキヨー、クリエイティブが揃って発売開始 低価格USBオーディオの実力(3ページ目)

オンキヨーからSE-U33G、クリエイティブメディアからSound Blaster Digital Music LXといういずれも低価格でコンパクトなUSBオーディオデバイスが発売されました。その実力やいかに。

藤本 健

執筆者:藤本 健

DTM・デジタルレコーディングガイド

■フォノイコライザ搭載で、レコードプレイヤーとダイレクト接続可能

一方のSE-U33GはWindows標準のUSBオーディオドライバで動作してしまう非常にシンプルなシステム。とはいえ、ハードウェアには非常にユニークな工夫が凝らされているのです。その一番のポイントはフォノイコライザを搭載していること。ご存知の方も多いと思いますが、レコードプレイヤーの出力はそのまま外部に接続することはできず、必ずフォノイコライザというものを通さないと本来の音にならないのです。最近のDJ用プレイヤーなどではフォノイコライザ搭載といったものもありますが、通常は別途用意するか、フォノイコライザを搭載した昔のオーディオアンプなどを間に設置する必要があるのです。しかし、このSE-U33Gはかなり高性能なフォノイコライザを搭載しているので、レコードのデジタル化を考えているのであれば、非常に有効に活用できます。

また、スイッチ切り替えでMIXというモードに切り替えられるのも便利なところ。これはUSBオーディオの再生音とマイクやラインの入力音をミックスさせるというモードです。こうしておくと、PC側の再生音に現在自分で演奏している音を加えて聞くことができるなど、単純ながら便利な機能なのです。さらに言ってしまえば、MIXモードでレコードプレイヤーを接続し、PCから音を再生せずに、ラインアウトを使えば、純粋なアナログのフォノイコライザとしても使えてしまいます。この際の音質はなかなかいいので、下手なフォノイコライザを購入するよりも安くていい製品とも言えそうです。

DigiOn Sound 4 LEそのほか、ドライバはWindows標準とはいえ、強力なアプリケーションソフトもバンドルされています。具体的にはDigiOnのDigiOn Sound4 LEというもの。とりあえず、これがあれば、波形編集も自由自在です。また、以前にも紹介した音楽認識技術Music IDを搭載したCarryOn Music v4.00も\2,100でアップデート可能となっています。


このように安くてコンパクトという共通点の2つのUSBオーディオインターフェイスですが、その性格は結構異なるものになっています。本格的なレコーディングに向くものではありませんが、持っておくと結構便利な機材だと思いませんか?
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