■16bit/44.1kHz、48kHzという制限はあるが、付加機能は豊富
まずスペック的に考えるとEDRILのUA-5/700やM-Audio Audiophile USBなどと違いはあります。その最大のポイントはSound Blaster Digital Music LXやSE-U33Gが16bit/44.1kHz、48kHzまでしか対応していないこと。UA-5/700やAudiophile USBが24bit/96kHzまで対応しているのを考えると見劣りすることは確かです。とはいえ、USB 1.1では、24bit/96kHzでの同時入出力はできないため、このスペックがあってもフルに使い切ることはできないのですが……。
またSound Blaster Digital Music LXやSE-U33Gにはデジタル入力端子が装備されていないことも違いの一つでしょう。つまり録音用デバイスとして考えるとアナログ素材を16bit/44.1kHzもしくは48kHzで取り込むものとなっているのです。その意味では、本格的なレコーディングに向くデバイスではありませんが、カセットテープやレコードなどを取り込むためのデバイスと考えると必要十分ともいえそうです。では、各機種の特徴をもうちょっと突っ込んで見てみましょう。
とにかく安いSound Blaster Digital Music LXですが、バンドルのユーティリティはほかのSound Blasterシリーズと同様で本当に豊富です。たとえば、アナログ素材のレコーディング用という意味では、レベル調整から曲の分割などを自動的に行ってくれるSmart Recorderはなかなか便利です。ノイズリダクション機能なども搭載していますから、テープのヒスノイズ除去などに有効です。
またイコライザはもちろんのこと、リバーブ系を中心としたエフェクトも搭載されていますから、さまざまな音作りも可能です。さらに、SoundFontが利用可能であるということはDTMユーザーにとっても大きなメリットです。つまり、これ自体をGM音源、GS音源などとして利用できるのはもちろんのこと、世の中に豊富に存在するSoundFontライブラリを読み込めば瞬時にそれに対応した音色のMIDI音源シンセサイザへと変身してくれるのです。
なお、Sound Blaster Digital Music LXの場合、PXなどと異なり、デジタル入力端子はないもののデジタル出力端子は装備しており、ここで再生する音を音質劣化なく外部のデジタル機器へ転送することが可能となっています。また、DVDなどを再生する際、Dolgy DigitalやDTSをデジタル信号のまま外部へ出力し、外部のデコーダーを使って5.1ch化するということお可能になっています。