■25万円の5バンドEQを6,000円で購入可能!
SSMSには前述したとおり、SONY Oxfordの3バンドのEQが内蔵されています。SONY Oxfordというのは、イギリスのオクスフォードにあるSONYの子会社で、プロ用のEQを開発しているメーカーです。国内においても非常に定評あるEQであり、それが内蔵されているだけでもすごいのですが、これは、SSMS用に作られたものとなっています。
でも、せっかくならば、完全にプロ用のものを利用してみたいと思いませんか?SONY Oxfordはコンソール内蔵のものを主に作っている一方、ソフトウェアとして5バンドのEQをリリースしています。国内では74,800円という価格ですが、実はこれはソフト単体では使えません。TC POWERCOREというDSPのモジュールが必要で、PCIボードタイプが定価165,000円、FireWire接続タイプが220,000円となっているので、実際に利用するには24~30万円程度の出費が必要となるのです。そうなると、このEQだけでVAIOが買えるほどの値段になってしまいますが、実はこれと同等のEQを安く手に入れる方法があるんです。
それは、SSMS内蔵のSONY Oxford EQの有償アップグレードという方法です。なんと30ポンド(約6,000円)でPOWERCOREのものと同等の5バンドEQを手に入れることができるようになりました。ユーザーインターフェイスというか、パラメータのデザインはPOWERCORE用のものとは異なりますが、機能的には同等で、5バンドのほかにハイシェルフ、ローシェルフ機能もあり、音的にも最高。これは画期的出来事といってもいいのではないでしょうか?もし、SONY Oxfordの5バンドEQが目的であれば、VAIOを購入するのが一番安いという結果になってしまいますから。
ただし、アップグレードできるのはVAIOのSSMSユーザーのみであり、SSMSで利用することのみができるバージョンです。形はVSTプラグインとなっていますが、ほかのソフトから利用したり、別のマシンにインストールすることはできません。こうした制限はありますが、使ってみる価値は十分あるソフトといえます。
おそらく、VAIOユーザーの9割以上が、SSMSの価値を知らず、起動したこともないのではないかと思いますが、もしみなさんの中で、2003年5月以降のモデルのVAIOを使っている方がいたら、ぜひ使ってみてください。
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