■SoundFont対応サンプラーなどを同梱したXLも登場
ところで、Cakewalkサイトの比較表を見て気付いた方もいると思いますが、Cakewalk Home Studio 2004の上位ソフトとしてCakewalk Home Studio 2004 XLという製品も同時に発売されています。こちらはCakewalk Home Studio 2004にDXiプラグインのソフトシンセとDirectXプラグインのエフェクトをいろいろと追加したもので、価格が35,000円と7,000円ほどアップしたものです。
具体的な追加プラグインとして最大の目玉は、SoundFontの読み込みに対応したソフトサンプラーDyad DXi Samplerというもの。これはスウェーデンのPowerFX社が開発したサンプラーで、単品では69ドルで販売されているので、ある意味これ1つで元がとれるといえそうです。画面を見ても分かるとおり、単にSoundFontを読み込んで再生するというだけでなく、さまざまなパラメータが用意されています。フィルタはなかなか強力だし、EQを装備するとともに2つのLFOを搭載しています。また、レイヤーのエディットも可能である上、300以上のSoundFontライブラリも搭載されているので、すぐに音を出すことができるのです。もちろん、市販のSoundFontライブラリやWeb上にある数多くのライブラリを読み込んで利用することができるので、結構便利なソフトです。
もうひとつ大きいのは空間系、歪み系などのエフェクトの組み合わせをあらかじめプリセットした、サウンド・メイキング用マルチエフェクト・プラグインCakewalk SpectraFXが入っていること。これもFX PadのようにX軸、Y軸という2つの組み合わせでパラメータを動かすことによって音を変化させることができ、そのパラメータの動きを自動化させてテンポに合わせたりすることも可能となっています。このDyad DXi SamplerおよびCakewalk SpectraFXはいずれもCakewalk Home Studio 2004 XLのみに収録されているソフトで、SONARユーザーも持っていないというちょっと面白い位置付けになっています。
そのほかにはCakewalk Audio FX1、Cakewalk Audio FX2というプラグインエフェクトのパッケージの中からダイナミックスやコンプレッサ、アンプシミュレータ、テープシミュレータなど計8つが追加されており、この点ではSONAR 2と同じになっています。
このように、非常に充実した機能を持ちながら低価格に抑えられているCakewalk Home Studio 2004およびCakewalk Home Studio 2004 XL、SONARの購入を検討しているけど、ちょっと高くてどうしようかと思っている人は、これを考えてみてはいかがでしょうか?
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