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【新製品レポート】Reason2.5が登場 ボコーダーってどんなもの?(3ページ目)

統合型ソフトシンセのReasonが2.5にVerUPし、さらに強力になりました。その目玉機能のひとつがボコーダー。今回はこの機能にフォーカスを当てて、ボコーダーがどんなものかを紹介します。

藤本 健

執筆者:藤本 健

DTM・デジタルレコーディングガイド

■ボコーダーはシンセサウンドを音声でモジュレーションする

先ほどの触れたとおり、ボコーダーはシンセサウンドに音声でモジュレーション(変調)をかけるというものです。それによってシンセサウンドの音量が声と同じように変化したり、音質が変化するのです。ということはシンセサウンドと音声をそれぞれ入力してモジュレーションをかければいいじゃないか、という発想のものが、BV512なのです。

リアパネルを見ると分かるように、
   CAREER INPUT
   MODULATION INPUT

というものがあるので、CAREER INPUTにシンセの音を、MODULATION INPUTに音声を突っ込んでやればいいわけです。このシンセの音はReasonにいろいろ用意されているどのシンセの音を入れてもOKです。単純にはアナログシンセであるSubTractorの音を入れると、昔ながらのボコーダーサウンドとなります。もちろん、リアルタイムでキーボードを演奏することもできますね。

問題はMODULATION INPUTのほうです。できればリアルタイムでマイク入力をしたいところですが、残念ながらReasonにはオーディオ入力という機能がないため、それができないんです。したがって、Dr.Rexなどを使って音声を再生させ、これでモジュレーションをかけることになります。

そして、実際に鳴らしてみると、確かにあのボコーダーサウンドが蘇ります。フロントパネルを見てもらうと分かるように、これは4バンドから最大512バンドの帯域に分けることができるようになっており、帯域を細かくすればするほどリアルなモジュレーションに、4バンド、8バンドといったものにすると、より機械的なサウンドになります。

また、画面中央のグラフは上がモジュレーション、下がキャリアのサウンドを表しており、下は各バンドのレベルを設定することが可能です。そう、つまりこれはグラフィックイコライザそのものなんですね。実際、左下のスイッチによってボコーダーとイコライザを切り替えることが可能で、イコライザに設定すれば、最大512バンドのグラフィックイコライザとしても使えるようになるのです。

なお、このモジュレーションは人間の声だけでなく、ドラムサウンドや効果音、別の音楽の演奏などいろいろなものを入れることで、また違った雰囲気を楽しむことができます。できれば、マイクからの入力も受け付けて欲しかったところなんですが、その機能はないようですね。

Reasonもここまで進化してくると、残された領域はオーディオそのものの取り扱いしかないですからね。3.0はそうした機能が搭載されてくる可能性は高いんじゃないでしょうか。
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