MIDIデータを演奏する際、当然外部のMIDI音源を自由に鳴らすことができますが、Music Studio Independenceは、そうした外部音源だけでなく、ソフトシンセ機能を装備しているので、マシン単体で演奏させることも可能なのです。具体的にはアナログモデリングのモノフォニックソフトウェアシンセサイザAN-01Mと、ワンショットのステレオサンプラーOSS-01など計4つのソフトシンセが入っています。考えようによっては、これだけでも十分3,500円分の価値があるようにも思えますが……。
しかし、使えるソフトシンセはそれだけではありません。現在のソフトシンセの標準規格といえばVSTインストゥルメントでしょう。CubaseSXなどで利用できるこのソフトシンセをMusic Studio Independenceでも利用することが可能なのです。ただし、これを使うためには、予め、Music Studio Independenceのインストールされているフォルダ内のpluginというフォルダにソフトシンセのプログラムを入れておく必要があります。
※用語解説 → VST
プラグインで利用できるのはソフトシンセだけではありません。エフェクトのほうでもVSTプラグインが利用できるほか、Music Studio Independenceオリジナルのエフェクトも数多く入っており、とりあえずこれだけでも十分に楽しめるようにはなっています。
このように業界標準のVST/VSTiプラグインに対応しているだけでなく、オーディオドライバにおいてはASIOに対応しています。最近のオーディオカード/サウンドカードなどの多くはこのASIOに対応しており、これを使うことによって、より高いパフォーマンスを発揮できるようになるのも嬉しいところです。
※用語解説 → ASIO
かなり大雑把な紹介ではありましたが、3,500円のDAWソフトの雰囲気は伝わったでしょうか?これがCubaseSXやSONARに勝てる機能・性能を持っているとは決していえません。とくに細かな点で行き届いていない面はときどき感じることがあります。でも、基本的な機能という面ではそう大きく変わるわけではありません。これが数万円してもおかしくない実力は十分にあると思います。とりあえず、お金を払わなくても使うことは可能なので、まず一度試してみてはいかがでしょうか?
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