DTM・デジタルレコーディング/オーディオインターフェイス

【シリーズ テクニカル用語徹底解説】その4 デジタル端子、S/PDIFとは

オーディオ用のデジタルインターフェイスの代表、S/PDIF。同様の言葉で、光デジタル端子やオプティカル、Coax、同軸……などあります。これらは何がどう違うのか、ここできれいに整理してみましょう。

藤本 健

執筆者:藤本 健

DTM・デジタルレコーディングガイド

■CDプレイヤーからプロ機材まで幅広く使われるS/PDIF

 オーディオ用のデジタルインターフェイスの代表ともいえるのが
   S/PDIF
です。通常、エス・ピー・ディー・アイ・エフ、エス・ピー・ディフなどと呼んでいますが、正式にはSony / Philips Digital Interfaceの略です。

 このことからも分かるとおり、S/PDIFはソニーとフィリップスが共同で作った規格であり、現在幅広く普及しています。もともとはプロのレコーディング現場で用いられているAES/EBUというオーディオ用デジタルインターフェイスの規格を民生レベルでも利用できるようにしたものですが、現在はS/PDIFも民生機だけでなく、業務用機材においても使われています。

 一般のユーザーからすればS/PDIF端子を一番よく見かけるのはミニコンポをはじめとするオーディオ機器に搭載されている光端子ではないでしょうか?角型の端子、丸型の端子の大きく2種類が存在しますが、出力端子を見ると赤く光っているのが確認できるでしょう。

 たとえばCDプレイヤーとMDデッキを、S/PDIF用のケーブルである光ファイバケーブル(光ケーブル)で接続することで、ノイズの混入することなく、完全なデジタルの状態のままオーディオ信号を送ることができ、高音質で確実にデータ転送することができます。また、アナログで接続する場合はLとRの2本のケーブルが必要になりますが、S/PDIFの場合は1本のケーブルで2chのステレオの信号を送ることができるというのもひとつのメリットでしょう。

 この光端子のことを、オプティカルとかOpticalと表現することもありますが、言葉はいずれも同義です。また、光の流れという観点からも分かるように、信号は一方通行であり、出力端子から光ケーブルを通じて入力端子へと流れていく形となります。
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