DTM・デジタルレコーディング/DTM基礎知識

【シリーズ テクニカル用語徹底解説】その3 VSTプラグインって何?(2ページ目)

DTM関連のソフトにおいて必ずといっていいほど登場してくるVSTというキーワード。これはいったい何なのでしょうか? VSTプラグインについて、わかりやすく紹介します。

藤本 健

藤本 健

DTM・デジタルレコーディング ガイド

DTM(デスクトップ・ミュージック)という言葉が生まれてから20年以上が経ちました。それ以前からずっとこの分野を追ってきましたが、技術の進歩に伴いPCでできる音楽制作の幅はどんどん広がってきています。その長い経験と技術知識を元に、DTM・デジタルレコーディングのノウハウや情報を分かりやすくお伝えしていきます。

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さて、そのVSTプラグイン、一言でVSTのプラグインといっても実はここには大きく2種類のものが存在します。それは

    VSTプラグイン
    VSTインストゥルメント

の2種類です。VSTプラグインのことをVSTエフェクトという表現をする場合もあります。またVSTインストゥルメントはVSTiといった表記の仕方をすることもあります。前者がエフェクト、後者がソフトシンセのプラグインとなっているのですが、もう少し具体的に紹介しましょう。

 VSTのプラグインの歴史の中で、最初に登場したのがVSTプラグインとかVSTエフェクトという呼び方をされるエフェクトのプラグインです。これはMIDIではなく、あくまでもオーディオ用のエフェクトなのですが、たとえば、リバーブのVSTプラグインをレコーディングソフトにインストールすることにより、そのソフトにリバーブの機能が追加されるというものです。


 インストールの方法などは、プラグイン側のソフトによってマチマチですが、基本的な互換性は保証されています。つまり、Cubase SX用のエフェクトとSinger Song Writer用のVSTプラグインが別々にあるわけではなく、ひとつのVSTプラグインはどのソフトでも利用することができるのです。
 では、ユーザーの立場で考えたときにVSTプラグインの何が嬉しいのでしょうか? それは、とにかくエフェクトの選択肢が増えるということでしょう。たとえばCubase SXには、それ自体に40種類以上のVSTプラグインが同梱されています。しかし、世の中には市販のパッケージソフト、シェアウェア、フリーウェアなど膨大の数のVSTプラグインが存在しており、これらをインストールすれば、Cubase SXの機能が拡張され、同梱されているエフェクトとまったく同じように使うことが可能になるのです。

 ところで、ここで気になるのが対応機種ではないでしょうか?そうこのVSTはWindowsにもMacintoshにもある規格となっており、実際、Windows/Macintoshに両対応というソフトが存在します。が、もちろん、それはWindows版とMacintosh版の2つが存在していることを意味しており、同じプログラムを両方で使えるというわけではありません。またMacintosh用においては、OS8,9版とOS X版と分かれているものもあります。

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