Reasonというソフトをご存知ですか?これは、WindowsおよびMacintosh上で動作するソフトシンセで、スウェーデンのストックホルムにあるPropellerhead(プロペラヘッド)Softwereという会社が開発したものです。いまやソフトシンセ自体は珍しいものではありませんが、ここまで凝った作りのソフトシンセは他にないといってもいいほどのものなのです。何がすごいのか。それは触ってみるとすぐに分かりますが、本物のシンセサイザを限りなくシミュレートしており、ここにシンセサイザとは何なのかのすべてが凝縮されているのです。
現在、販売されているシンセサイザのほぼすべてといっていいものがデジタルのシンセサイザです。もちろん、その性能は非常に高く、さまざまな音色で演奏させることができますが、その仕組みがどうなっているのかというのはなかなか分かりにくくなっています。確かに、音色エディット機能などが用意されているものもありますが、アタックやディケイ、カットオフ、レゾナンス、オシレーター、LFO……といったさまざまな用語が出てきて何ななんだか分からないという人がほとんどではないでしょうか?
一方、10年以上前からアナログシンセに親しんできた人は、最近のデジタルシンセでも難なくこなしているという人がほとんどのようです。それはなぜか。それは現在のデジタルシンセも昔のアナログシンセの考え方が根本に残っているからです。そのアナログシンセの発展系、変化形として現在のシンセを捕らえると非常に分かりやすいからなのです。