これまでMIDIを用いたDTMをはじめるには、MIDI音源とMIDIインターフェイス、そしてMIDIソフトウェアの3つが必要でした。ミュージ郎やハローミュージックといったDTMセットを購入することで、比較的安価に、かつ分かりやすくはじめられますが、それでも数万円から10万円近い出費となります。

しかし、DTMの音を出すのに必要であったMIDI音源をソフトウェアで実現させるソフトシンセと呼ばれるものが4、5年前に登場し、それがどんどんと進化してきています。ローランドやヤマハも出していますし、Windowsの場合マイクロソフトのDirectXという無償のソフトをインストールすることで、Macの場合はQuickTimeを利用することで、このソフトシンセを利用することができるのです。

QuickTimeのソフトシンセの場合、それほどいいサウンドではありませんが、ローランド、ヤマハのソフトシンセに至ってはハードウェアの音源に迫るものがあり、はじめてのユーザーであればこれで十分過ぎるほどのものとなっています。とくにヤマハのソフトシンセであるS-YXGシリーズの場合、ヤマハのホームページからダウンロードでき90日間は無償で利用できるのです。

このソフトシンセを用いれば、MIDIインターフェイスは不用です。したがって、あとはMIDIソフトウェアさえあればいいわけですが、単にMIDIデータを演奏させるだけであれば、WindowsもMacも特にソフトをインストールしなくても、WindowsMediaPlayerやQuickTimePlayerを用いることでできてしまいます。また、実際曲を自分で入力したいという場合は、市販のソフトを購入しなくても、さまざまなオンラインソフトがあるので、まずはこれらを利用してみることが可能です。こうすれば、投資ゼロからDTMをスタートできるわけです。

それにしても、なぜ、MIDI音源をソフトウェア的に実現できてしまうのか、ちょっと不思議なところではあります。詳細はここでは省きますが、実は現在あるほとんどのMIDI音源は、その内部にコンピュータが入っており、メモリに保存してあるサウンドデータを再生せて音を発生させているのです。これには、かなり高速な処理が求められ、一昔前のパソコンでは、その処理が困難だったのです。しかし、CPUが高速化した現在、その程度の処理はパソコンで十分可能となり実現したのです。すでに単体のMIDI音源よりも高性能なソフトシンセも登場してきていますから、いかにソフトシンセのパワーがすごいものであるかお分かりいただけるでしょう。

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