<あらすじ>
源平の戦いのうち、木曽義仲の興亡をテーマとした全五段の三段目。
討ち死し木曽義仲の妻の山吹御前と一子・駒若丸は、鎌田隼人と腰元・お筆に連れられて大津の宿に泊まる。そこで福島の船頭権四郎と娘のおよし、権四郎の孫の槌松と出会う。
だがその晩、源義経の追っ手に囲まれ、隼人、山吹御前は殺されてしまう。また暗闇の中、駒若丸と間違われた槌松も捕らえられやがて殺される。
権四郎たちは槌松が殺されたことを知らず、残された駒若丸を連れて帰り、その後も槌松を早く取り戻せることを願いつつ、代わりとして駒若丸を大事に養育していた。娘およしの亡くなった先の夫の代わりに、今は二代目の松右衛門が養子になっている。
という設定の下に、物語は進む。