「君は絶対オペラ座に来るよ」とささやかれ・・・
『オペラ座の怪人』でも有名な、バレエや歌劇の殿堂、パリ・オペラ座。この建物の伝統と美しさに触れて・・・。
團十郎
「オペラ座は公演のない時に訪れた際、ホワイエ、ロビー、ファントムの階段・・・を見た事があります。舞台には5%の斜度がついているんです。歌舞伎芝居の場合はそれが無理なので、1%まで平にしてもらう予定です。それから舞台の真後ろにも同じ舞台がもう一つあるんですよ。
そしてオペラ座を支えてこられた歴代のプリマドンナの絵がかかっている部屋があり、身の引きしまる思いですね」
海老蔵
「20歳くらいのころオペラ座に行ったことがあり、そのころから、オペラ座に出る!というつもりでいました。見学させていただいた時、たしか四人くらいで歩いていて僕が最後尾を歩いていると、いつもその後ろに誰かいるんです。でも振り返ると誰もいない。それが5,6回続きました。そして直感ですが、その人が『絶対君はオペラ座に来るよ』と言ったんです。それが現実になりました。
もちろん日本語でした。ものすごい日本語でしたね(笑)。
気負いはないです。とても大変なことですしチャンスはありがたいですが、あくまでも通過点。もっともっと世界の方々に、というよりも、日本の方々に歌舞伎をわかっていただきたい。逆輸入じゃないですが、まず日本の人にこれを機会にもっと歌舞伎を知ってもらいたいと思っています」
亀治郎
「これまでオペラ座には行く機会ありませんでした。公的にも私的にもヨーロッパには行きたかったので、今回、とてもうれしいですね」
段四郎
「パリではオペラコミックという舞台を観たことがあります。時間がなくてオペラ座のガルニエは外から見た事があるだけです。ここの舞台に立てるなんて、非常に、生涯のみやげのつもりです(笑)」
その2へ続く。