歌舞伎/歌舞伎関連情報

初歌舞伎に挑戦してみませんか/その1(2ページ目)

お正月こそ、「何かの伝芸に挑戦したい」と考えている人に、ぜひ歌舞伎をおすすめします。1月の東京の各劇場の見所をご案内します。

執筆者:五十川 晶子

昼と夜で、演目、顔合わせ、ともにゴージャス



歌舞伎座
昼の部

昼の部はめでたい舞踊から。


お正月の歌舞伎座は、『松竹梅』お正月らしいおめでたくて華やかな舞踊から始まります。

注目したいのが、中村吉右衛門の『俊寛』と、松本幸四郎の『勧進帳』
『俊寛』は近松門左衛門作の義太夫狂言で、孤島へ流された僧・俊寛の悲劇です。自分ひとりを島に残して去っていく都からの舟に向かって「おおいおおい」と叫ぶ俊寛。義太夫狂言の台詞回しならやっぱり当代随一の吉右衛門で、一人の男の絶望をじっくりと堪能しましょう。

お次の『勧進帳』はご存知、弁慶と義経一行が無事に安宅の関を越えられるかどうかのドラマチックな舞踊劇。幸四郎の弁慶は2008年には1000回を越えようというめでたさも相まって、その迫力を存分に楽しめそうです。義経に中村芝翫という年輪の芸も味わえるでしょう。

昼の部最後は踊り『喜撰』。百人一首でおなじみの六歌仙の一人です。十八代目中村勘三郎を襲名披露も一段落の中村勘三郎と、坂東玉三郎といううれしいコンビです。「舞踊は分からない」という人でも、このコンビなら絶対最後まで楽しめるはず。
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