若手が古典の大役に挑戦できる修行の場。客席との距離が近い!
若手歌舞伎役者の登竜門といえば、正月恒例の新春浅草歌舞伎・・・だけではない。
昭和20年代初頭、多くの劇場が焼失してしまい、歌舞伎や文楽などのために開放されたのが三越劇場(三越ホール)だった。ここで行われた歌舞伎公演はいつしか「三越歌舞伎」と呼ばれ、若手が腕を磨き芸を競う場となったという。三越歌舞伎はその後、昭和51年から平成16年まで断続的に公演を続けている。
出演した役者をみていくと、当時まだ若手だった十一代目市川團十郎や六代目中村歌右衛門、十七代目中村勘三郎・・・という錚々たる役者陣が次々と出演した、まさに若手の登竜門だ。
そして今年、1年半ぶりに幕開けとなる。今回は昭和21年の柿落とし公演から60周年を迎える記念の年となった。
デパート内にある小ぶりでレトロな劇場で、役者の一挙手一投足、息吹まで感じられるカジュアルな空間で、若手役者の魅力を存分に堪能できるはず。
(平成16年『三越歌舞伎』はこんな配役、こんな演目だった!)
公演内容は次頁のとおり。