歌舞伎/歌舞伎関連情報

メタ歌舞伎な 『研辰の討たれ』再演 1(2ページ目)

元小劇場フリーク対歌舞伎ファンが、今回の『研辰』について熱い議論を戦わせる!? 以前、『野田版 鼠小僧』の際にも登場したあの二人がまたまた帰ってきた!(って誰も待ってないけど)。

執筆者:五十川 晶子

●待ちに待った再演。

K 初演の時は、歌舞伎座でふだんとあんなに違うことやってるー!っていうだけで興奮してたけど、今回かなり冷静に観てみたら、改めて「名作」だなって思った。
S 俺も。初演の時は歌舞伎役者って達者なんだなーって思ったけど、今回ももちろんそう思ったし。
自分もそうなんだけど、いろいろな意味で文芸思潮とでもいいましょうか、80年代のそれに影響を受けた人間として、ついついある種の観方をしちゃうんだけど・・・
K あ、実は私も同じこと考えてるかも。
S 歌舞伎の脱構築っていうか、再構築っていうか・・・な、ドラマだったかな、って。(最近、脱構築云々という劇評があったっけ。それとは別の意味だけど)
K 自己言及的な、メタ歌舞伎っていうか。
S そうそう。つまり、敵討ちについてのドラマの裏に、歌舞伎について言及している構造が見えてくる。
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