さて3月から4月にも、あちこちで歌舞伎が上演されています。そ
の中から特に、独断と偏見で1本ずつ、特に若手役者が活躍し、
歌舞伎初心者でも楽しめる演目を選んでみました。
特に初めて歌舞伎を観る方、劇場で入手できるパンフレット
やイヤホンガイドをぜひ利用しましょう。
「舞台に今登場したあの役者、素敵だけど誰だろう?」なんていう
ときに、顔写真を確認したり、屋号(○○屋!と3階の方から声の
かかる、アレです)やプロフィール、役名が分かります。
東京・歌舞伎座
3月『義経千本桜~小金吾討死』 片岡愛之助さん(片岡秀太郎養
子)の若侍・小金吾が、かっこよくて華やかな立ち回りを見せてくれ
るだろう。大ぜいの捕り手に囲まれた立ち回りは、とっても印象に残るはず。
4月『白浪五人男(しらなみごにんおとこ)』 仁左衛門さんや勘
九郎さん、三津五郎さんなど、イイ男5人が勢ぞろいしてしまう豪
華な舞台。「歌舞伎を観た!」という実感に浸れる。五人の衣裳が微妙に似ていて微妙に違うところがまた見もの。七五調の台詞に酔いたい。
5月 ついに市川新之助(市川團十郎長男)改め十一代目市川海老
蔵襲名披露興行。これは観ておかないと後悔する。『勧進帳』も!
弁慶や「暫」など、今後の襲名披露興行では、市川家の荒事の芸を堪能しよう。新・海老蔵のあの大きな目玉が、ダイナミックなヒーローにぴったり。有名な役者総出演の「口上」も楽しみ。
東京・国立劇場
3月 『加賀見山旧錦絵(かがみやまこきょうのにしきえ)』 市
川亀治郎さん(市川段四郎長男)がけなげで腕の立つ召使役で大活
躍。「女忠臣蔵」とも呼ばれた女たちのドラマ。「おつぼね様」の元祖が大勢登場する。
東京・新橋演舞場
4月 市川猿之助一門のファンは絶対に見逃せない!
『スーパー歌舞伎 新・三国志?完結編』
豪華な衣裳に本水本火(本物の水や火)使いまくりのスペクタクル
あふれる舞台。中国からの役者も友情出演して、アクロバティック
な立ち回りも見せてくれる。
大阪・松竹座
4月 近松門左衛門作品3本立て! 中村扇雀さん、中村翫雀さん
(二人とも中村鴈治郎息子)、片岡孝太郎さん(片岡仁左衛門長男
・『白い巨塔』でもおなじみ!)、片岡愛之助さんなど。ダブルキ
ャストで近松作品をじっくり味わえる。
京都・南座
4月 『玉三郎特別舞踊公演』 坂東玉三郎さんが道成寺ものの舞
踊を2本。中村七之助さん(中村勘九郎次男)も共演する。踊りの名手がたっぷりその美しい姿を魅せてくれる。
香川県琴平町 四国こんぴら歌舞伎大芝居
4月1日~1
3日
『再桜遇清水(さいかいざくらみそめのきよみず)』中村吉右衛門
さん自身が書いた作品が楽しみ。破戒僧の物語り。中村魁春さんや梅玉さんも出演。小さな芝居小屋の独特の空気が歌舞伎をまた面白くする。
ココで劇場案内、公演案内が分かります。
他にもご紹介したい演目、役者数々あれど、本日はこれぎり。
どうぞ こんなところにも寄ってってください。
ということで、シリーズ3に続きます。
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