2-5 取引の仕組みとリスクの基礎知識は不可欠 

外貨建て金融商品は、為替手数料が必ずかかり、刻々と変わる為替相場の影響も受けるリスクのある金融商品です。預金や債券、株式、投資信託、FXなどがあり、外貨預金や外貨MMFは既に多くの人に取引されています。また、最近注目されているのがFXです。初期の投資額や手数料、取引の仕組み、リスク等に関する基礎知識と税金等について確認した上で、取引可能な金融商品を選びましょう。利益を出すのも損をするのも自己責任です。

今回のレッスンで知っておきたいポイント

Point1為替相場や為替手数料の影響は大きい

外貨建て金融商品とは、円を米ドル、ユーロ、英ポンドなどの外貨に換えて運用する金融商品のことをいい、利回りや金利も外貨建てで表示されています。外貨建て金融商品を円で購入し、円で支払いを受けるには、購入時と支払い時にそれぞれ円と外貨の両替が必要です。そのため外国為替相場の影響をうけ、為替差益や為替差損が生じます。これを為替変動リスクといいます。また、両替する際に為替手数料がかかり、通貨や金融商品の種類、金融機関により異なります。これらから、外貨建て金融商品は、「表示金利や利回りと円に換金した後の利回りが異なる点を理解しておきましょう。

Point2預金なのに元本割れの可能性

外貨預金とは、米ドルやユーロ、豪ドルなど外貨建てで行う預金で、普通預金、貯蓄預金、定期預金などがあります。銀行や信用金庫などが扱っており、独自に最低預入金額を設定しています。円換算の利回りは、為替手数料や為替差損益があるので、外貨建てで表示されている金利や利回りとは一致しません。為替手数料は、銀行によって異なり、例えば、1米ドルは20銭~1円程度、1ユーロは25銭~1.5円程度です。利息は20%の源泉分離課税で、利子非課税制度は適用されません。為替差益は、雑所得として確定申告による総合課税ですが、年収2000万円以下の給与所得者で給与以外の所得が為替差益を含めて年間20万円以下の人は申告は不要です。為替差損は雑所得から控除することができます。外貨預金は、「預金」と言うネーミングですが、預金保険制度の対象外で、為替手数料や為替変動の影響により元本割れもあり得るリスクのある金融商品であることに留意しましょう。

Point3外貨建てMMFは初級者向き?

外貨建てMMFは、海外の安全性の高い公社債や短期の金融商品を中心に運用する公社債投資信託で、株式の組み入れは一切できません。証券会社や一部の銀行で扱っています。為替手数料は外貨預金より比較的安く、最低購入額も1000円程度からいつでも購入・売却できます。外貨預金より手軽に取引できるので、初心者向きの外貨建て金融商品と言う人もいます。ただし、為替変動リスク以外に外貨預金にはない金利変動リスク、信用リスクがあるので注意が必要です。税金は、収益分配金に対しては20%の源泉分離課税、為替差益は非課税です。為替差損は他の所得から損失を差し引くことはできません。

Point4FXは超ハイリスク・ハイリターン

FXは「Foreign Exchange」の略で、一般的には外国為替証拠金(保証金)取引という意味で使われている金融商品取引法で規定されたデリバティブ取引です。異なる2国間の通貨を選び、小額の証拠金を差し入れ、その証拠金の数倍(=レバレッジ)の為替レートや金利(=スワップポイント)を売買する投資方法です。例えば、1ドル(金利5%)=100円(金利1%)、証拠金10万円で30万円分のドルを購入すると、スワップポイントは4%、レバレッジは3倍になります。最低証拠金は会社により異なり、5万円程度が多いようです。取引には、手数料(0~50銭程度)とスプレッド(通貨の購入価格と売却価格の差)がかかります。FXは、少ない経費と少額の投資で大きな利益が期待できる半面、為替相場や金利が想定と逆の方向に動くと大きな損失が発生し、追加の証拠金を請求される可能性のあるリスクの高い取引です。更に、流動性のリスクや信用リスク、システムリスクなどもあります。取引に当たっては、取引の仕組みを十分に理解し、経済等に関する専門的な知識を持った上で業者を慎重に選択することが必要です。収益に対する税金は、クリック365は申告分離課税で20%で、それ以外は「雑所得」として課税されます。

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