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極上ミステリ映画で推理能力を磨け!(2ページ目)

9月29日より公開の『パーフェクト・ストレンジャー』では、前代未聞の犯人推理試写会が行われました。その様子のルポと、意外な結末が待っているミステリ映画をレベル別に紹介します。

執筆者:オライカート 昌子

ドキドキする展開や意外な結末のミステリー映画

『アンノウン』の画像
心理スリラー『unknownアンノウン』は結末が読めない作品
『パーフェクト・ストレンジャー(完全なる別人)』の推理の鍵は、人間性。深いところに隠された嘘が、犯罪の隠れ蓑になってしまうのです。嘘の正体は、最後までわかりません。このように映画では、結末に大きな衝撃が待っている場合が少なくないのです。映画の全体が二重構造のようになっているのです。幾重にもなっている襞は、元々人間に備わったもの。

ミステリー映画には、そんな人間の隠したい部分や、普段はあらわになることのない様々な部分が表現されているのです。深い人間性が描かれていると同時に、ドキドキする展開や意外な結末が待っている映画のレベル1とレベル2を紹介します。

意外な結末度 レベル1 騙されるより味わいたい映画

おもにミステリーサスペンス映画から、私たち人間の本性の奥行きを描き、さらに意外な結末が待っている映画をピックアップ。びっくりするほどの意外な結末ではないかもしれませんが、ラストの余韻に気持ちが動かされます。

『あるいは裏切りという名の犬』

あるいは裏切りという名の犬の画像
予想外の結末より2人の刑事の人間模様が心に残る『あるいは裏切りという名の犬』
ダニエル・オートゥイユとジェラール・ドパルデューという渋いフランスの名優を起用したフィルムノワールテイストの警察もの。対立した二人の男の人生に泣かされます。実話に取材したということですが、このようにストーリー展開の意外性、面白さを兼ね備えた作品はそう多くはありません。ハリウッドリメイクも決まっているということ。


『シンプルプラン』
人間ドラマとしても見れる『スパイダーマン』の監督サム・ライミが描いた恐怖すら感じさせられる作品。コーエン兄弟の作品にも通じるものがあります。原作も傑作の呼び声が高い作品。出演は、ビリー・ボブ・ソーントン、ビル・パクストン、ブリジット・フォンダ。

『ファーゴ』
『シンプル・プラン』を見るなら、コーエン兄弟の『ファーゴ』は、さらに評価の高い作品として挙げないわけにはいきません。同じ雪景色、やるせない展開など、共通するものがたくさんあります。フランシス・マクダーモットは、この作品でアカデミー賞を受賞。監督はカンヌ映画祭で監督賞を受賞。こちらは、どちらかというとコメディテイストです。

『unknownアンノウン』
『ソウ』や『キューブ』を思わせるシチュエーションスリラー。目覚めると、見知らぬ廃工場の中に閉じ込められている。記憶を失っている男が5人。何が起こったのか、誰が首謀者なのか、謎の大きさで惹きつけられます。しかもラストは、かなり意外です。出演は、『パッション』のジム・カヴィーゼル、『リトル・ミス・サンシャイン』のグレッグ・キニア。

『ファイト・クラブ』
IMDBのオールタイムベスト映画の現在25位にランクインの本作は、10年に一度の傑作ではないかというほどの評価を受けている作品。デビッド・フィンチャー監督の独特の映像美で印象的です。ブラッド・ピットとエドワード・ノートン出演。一度見てわからなかった人は、何度か見てみると、よりよく味わえる作品です。

『シャロウ・グレイブ』
『シンプルプラン』のように、大金を手にしたことで何かが狂っていく様子をスコットランドの陰鬱なイメージとブラックなユーモアで描いたダニー・ボイル監督の第一回監督作品。ユアン・マクレガーの出世作でもあります。二人は『トレインスポッティング』でも組んで、大ブレイクを果たしました。シャロウ・グレイブの意味は浅い墓。

次ページは、意外な結末の映画レベル2の映画を紹介します。
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