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失恋から立ち直る3つの方法(3ページ目)

失恋は誰にとっても辛いもの。その乗り越え方を映画の中から探ります。失恋から立ち直る3つの方法のいずれかで、恋の痛みは過去のものに。

執筆者:オライカート 昌子

方法3 断ち切る

クローサーの画像
『クローサー』は2組の男女の織り成す関係を描いた舞台劇の映画化作品。
たとえ、好きな相手でも、別れたほうがいい理由が見つかれば、失恋しても短期間に立ち直ることが可能ではないでしょうか? 

恋愛関係が長くても、結婚していても、長い間に「恋」は変質していきます。

居心地が良く、お互いを思いやれる長期的な関係に移行できればいいのですが、そう思っていても、前ページのレイレのようなことにならないとも限りませんし、自分が思っているように相手が思ってくれている確証は、なかなか持てません。

変質していった結果、相手のあらが見えたり、理想の相手じゃないと気づく場合もあります。恋は永遠ではなく、時の経過と共に長期的な関係(恋とは言わない)になるか、別れてしまう短期的なものになるか、どちらかになるのです。

それを知っていれば、失恋を乗り越えるのは難しくはないと思います。長期的な関係(例えば結婚)に移行する場合は、どちらも丁度良いタイミングで、変化に対応しなくてはならないし、ある程度の妥協や、犠牲が必要になります。

短期的だと見切れば、どちらかが「別れ」を言い出すことになります。自分の場合もあるし、相手の場合もあります。

どちらかが寝耳に水の場合もありますが、相手にとっては、理想の人ではなかったことになりますから、何とか断ち切るしか仕方ありません。

2組のカップルのもつれた関係を描いた『クローサー』は、言わば、そんな恋の断ち切り方の教科書のような映画だと思います。

ジュード・ロウとナタリー・ポートマン演じるダンとアリスのカップルと、クライブ・オーウェンとジュリア・ロバーツ演じるラリーとアンナのカップルの交錯した愛の関係は、面白く、それでいて真実を言い当てられたような衝撃があります。

ジョゼと虎と魚たちの画像
『ジョゼと虎と魚たち』は、リアルな恋を描き、見終わった後、複雑な後味を感じさせる作品。
女性から見ても、男性から見ても、恋について学べると思います。理想の相手でないと感じた人と付き合い続ける必要は、あるのでしょうか、ないのでしょうか? 

犬童一心監督の2003年の傑作映画『ジョゼと虎と魚たち』は、出会いと別れについて考えさせられます。単純な失恋の映画の枠に収まらない複雑な後味があり、それでいて、潔さに感服してしまうところもあります。

失恋を乗り越えるということは、いつかは、思いを断ち切ることです。理由を見つけて納得して、短期間で乗り越えられる場合でも、後遺症が残ることだってあります。

恋愛期間が長くても短くても、その期間が、美しく、宝石のような輝きに満ちた時間だったのは、間違いないはずです。いつか別れることになっても、傷ついても、辛い思いをするかもしれなくても、恋をしないより、したほうがいい。

失恋をしたということは、忘れられない思い出を作ったこと。その経験は、後になればなるほど生きてくるのではないでしょうか?

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