テキサス・チェーンソーの恐怖は絶妙
テキサス・チェーンソーも元の映画の『悪魔のいけにえ』もかなり怖い |
リメイク作の方は、スプラッター作品ですが、ティーン向けのホラー映画とはレベルの違う恐怖があります。見終わった時の後味は悪くありません。そこが、元の作品との大きな違いです。
後に引く恐怖を味わいたかったら、『悪魔のいけにえ』が格別ですし、恐怖の後に救いが欲しかったらリメイクの方がおすすめです。
ジャパニーズホラーの不気味さの理由
怖い映画として真っ先に思い浮かぶのは、ジャパニーズホラー、『リング』や『呪怨』や『着信あり』ではないでしょうか? 共通するのは、犠牲者の「訳なき巻き込まれ」型という点です。ビデオ、家、携帯、等を介して恐怖が拡散していきます。犠牲者の普段の生活には何も落ち度はないにもかかわらず。洋画のホラーなら、初めの行動は、犠牲者の側から始まります。どんな家に住もうと、殺人鬼の潜む場所へ向かおうと、彼らの方が選んだという経緯があります。だから犠牲者も日本のホラー映画ほど可愛そうに思えなかったりします。
洋画は、ホラーでもアクション満載。単純な恐怖だけを見せることはありません。恐怖が一番の目玉ではなく、恐怖の場所からどうやって逃れるのかが、見せ場になることが多いのです。
日本のホラー映画が怖いのは、恐怖をメインに描くこと。そして、犠牲者は、理由もなく巻き込まれてしまうところにあります。
ビデオを見たために。携帯に電話番号が登録されていたために。そんなことで犠牲者になってしまうとしたら、誰だってなる可能性はありますよね。それを考えて、みんな怖くなってしまうのです。『輪廻』の理由なんて、誰も避けられそうにありません。自分ではどうしようもないですよね。
犯罪だったら、通り魔のようなもの。理屈を超えた恐怖を扱っているために恐怖が増すのが、日本のホラー映画です。
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