子供に愛されるアイドルこそ真のアイドル
おニャン子クラブin月曜ドラマランド BOX 2 |
思春期前の女の子が憧れるのは、彼女達のお姉さん的存在のアイドル。テレビに噛り付いて、レコードを買うだけでは我慢できず、バッグ、くつ、自転車といった、今でいうキャラクター商品に飛びついたのでした。
そういった傾向は、熱狂的な男子ファンが目立ったおニャン子クラブや、現役アイドルのモーニング娘。についても言えることです。子供達の支持があるからこそ、国民的なアイドルの座に登りつめ、出演番組が人気を獲得したのでした。
一方、こうしたアイドル番組にほとんど出演しない人気アイドルも大勢いました。その代表格はやはり山口百恵でしょう。中三トリオとして、森昌子、桜田淳子とともに時代を代表するアイドルとなった山口百恵は、歌手、女優の両面でトップスターとなりながら、歌番組は別としてほとんどバラエティには出演しないまま、1980年で8年間のアイドル・シーンに別れを告げます。
彼女の引退宣言および、自伝の「蒼い時」は、アイドルが初めて見せた飾らない素顔でした。その影響もあってか、80年代のアイドルは徐々に素顔を見せ始めます。その最も究極的な形が85年に放送開始された「夕やけニャンニャン」でした。
ここまで来ると、まだ記憶に新しい方も少なくないでしょうから、詳しく説明はしませんが、月~金の帯バラエティでありながら、まだまだ芸能界に染まってないおニャン子クラブの飾らない姿が見られる、一種のドキュメンタリーでもあったのだと思います。
おニャン子からモー娘。へと、アイドルは最後の輝きを見せる