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今振り返る 「川口浩探検隊」の功績

1978年から86年までの約10年間、少年達を釘付けにした伝説の番組「川口浩探検隊」。今回は、その川口浩探検隊の功績を振り返りつつ、私達が失ったものについて考えたいと思います。

広川 峯啓

執筆者:広川 峯啓

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少年達釘付けの伝説番組「川口浩探検隊」

今も続く水曜スペシャル。当時、この画面を見た少年達は一気にボルテージがあがった
1978年から86年までの約10年間、かろうじて「お茶の間」という言葉が残っていた昭和の終わり。それまでテレビが築いてきたエンタテインメントの集大成ともいえる番組が、視聴者の好奇心を揺さぶり続けてきました。正式タイトルは「水曜スペシャル 川口浩探検シリーズ」。しかし、なぜか誰もが「川口浩探検隊」と呼ぶ、約50本にものぼる、あの伝説のプログラムのことです。

映画スターとしてその名を広く知られた川口浩が、自ら隊長となって探検隊を結成。世界中の「謎」を追う姿を、壮大なナレーションとBGMを交えて紹介し、日本中にセンセーションを巻き起こしました。毎回放送のたびに20%台の高視聴率を獲得し、子供達は目を輝かし、テレビにクギ付けになって、川口隊長の活躍に胸を躍らせました。翌日木曜日の学校での会話は、探検隊の話題で必ず盛り上がったものです。

86年にシリーズが終了してからは、主役の川口浩がガンで亡くなったこともあり、再放送もほとんど行われませんでした。ただ、そのインパクトの強さから「伝説の番組」として、ファンの間で語り継がれてきました。


藤岡弘、がその遺志を引き継ぐものの……

川口探検隊といえば、ピラニアとの勝負。舟からよく落ちたものです
こうした根強い人気に再び火が付いたのが、2002年12月。あの藤岡弘、が川口隊長の遺志を継ぎ、再び探検隊を率いて世界の秘境へと出発したのでした。2005年1月には、当時の迫力をそのままに詰め込んだDVD-BOXシリーズのリリースが開始。当時、手に汗を握って目撃した「魔獣パラナーゴ」や「怪鳥ギャロン」 と、再開することが可能になりました。

藤岡、川口の「Wヒロシ」の人気が連動したこともあって、ネット内にも「探検シリーズ」を愛好し、当時の記録や記憶を記したサイトも数多く見られます。某巨大掲示板でも、探検隊関係のスレッドが立つと異様な盛り上がりを見せるようです。

ただ、2代目隊長が世界を駆け回った「藤岡弘、探検シリーズ」も、昨年3月に放送された「伝説の野人ナトゥーを追え!!」を最後に、現在まで中断されています。先ごろは、初代探検隊の頃からかかわってきたプロデューサーの長年にわたった不正経理が発覚。それに関連して当時の番組制作の方針が改めて蒸し返されるなど、残念なニュースもありました。

しかし、だからと言って、当時受けた感銘や驚きが失われるものでは決してないはず。休日のひと時、子供時代に帰って秘境で魔獣と戦う探検隊の雄姿を思い起こしてみるのも悪くないと思いますよ。

基本情報をおさらいしたところで、次ページでは、ちょいマニアックな話題を……。
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