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「ベルサイユのばら」が帰ってきました!

マリー・アントワネット生誕250周年記念し、宝塚歌劇の大ヒット作「ベルサイユのばら」が星組と雪組で再演されます。「ベルサイユのばら」が愛される理由、今回の見所をご紹介しましょう。

桜木 星子

執筆者:桜木 星子

宝塚ファンガイド

1974年の初演以来、上演回数は1446回、延べ356万人の観客を動員し、ベルばらブームを作り上げ、社会現象まで巻き起こした「ベルサイユのばら」が5年ぶりに帰ってきます。

マリー・アントワネット生誕250周年記念 三井住友VISAシアター
宝塚グランドロマン『ベルサイユのばら』 ~池田理代子原作「ベルサイユのばら」より~


脚本・演出は植田紳爾氏、演出、谷正純氏。
星組と雪組で上演されます。

宝塚ファンの方にはお馴染みの「ベルサイユのばら」をおさらいし、今回の見所をご紹介しましょう。

初演時の宝塚歌劇団

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1974年の初演は宝塚歌劇団創立60周年の年でした。

当時の男役スターは、真帆しぶき、甲にしき、大 滝子、榛名由梨、汀 夏子、安奈 淳、松あきら、瀬戸内美八、順みつき…ら、娘役スターは、初風諄、高宮沙千、上原まり…らと、豪華なメンバー。

また60周年にふさわしく「虞美人」「花のオランダ坂」「ブリガドーン」など、大作の再演や後世にも名が残る作品が次々と上演されました。

そんな中、池田理代子さん原作の「ベルサイユのばら」は、8月29日より月組にて、日本物の「秋扇抄」といっしょに二本立ての一本として上演されました。

当時、これはまさに冒険でした。
「少女コミックが原作のものが、宝塚に合うのだろうか…」。
確かに当時の宝塚は、座付きの演出家が書いたオリジナル脚本がほとんどで、原作があるものでも文学作品と言われるものが多かった時代。

また劇画ファンからは「劇画のイメージが壊れる!」といった苦情の手紙も殺到したそう。
宝塚がどんなに夢々しく華やかな舞台でも、そこは生身の人間。
スタッフも出演者も、初日の幕が下りるまで、不安でいっぱいだったそうです。

しかしそんな不安もよそに、客席からはため息が聞こえるほどの大成功。
そして、各組で続演されるほどの大ヒットとなったわけです。

ヒットした理由

■ファン層が同じ

週刊「マーガレット」に連載された「ベルサイユのばら」のファン層と宝塚歌劇のファン層は、“少女から大人にまで愛される”という点でぴったりマッチしていました。

■テーマは恋愛

フランス革命という重く苦しい歴史背景ですが、だからこそそこで生きた人物たちのいくつもの恋の形がドラマチックに伝わります。
許されない恋、叶わぬ恋、自分の命を投げ出しても守る無償の愛…

■豪華で華やかな舞台

ロココ調のセット、男役の軍服、娘役のワッカのドレス、ガラスの馬車、舞踏会シーン、戦闘シーン、マリー・アントワネットとフェルゼンのラブシーン、オスカルとアンドレのラブシーン…
劇画では味わえない、美しく華やかな場面が、名台詞、名曲、名ダンスナンバーと共に次々と続きます。

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