下ごしらえ・下準備のポイント

主材料に合わせて切りそろえ、炒める順番に分けておくと、調理がスムーズにできます

主材料に合わせて切りそろえ、炒める順番に分けておくと、スムーズに調理できます

鍋(フライパン)をよく熱して油をひき、強火で手早く炒めるのが、炒め物をおいしく作るコツです。手早く仕上げるためには、しっかり下ごしらえをして、使う調味料を用意しておくことが大切です。
  • 材料の切り方と大きさをそろえる……均一に火が通る。見た目がきれいに仕上がる
  • 下味をつける……肉類や魚介類には下味をつけて、素材のおいしさを引き出す
  • 必要に応じて下茹で、下揚げする……火が通りにくい野菜を茹でる。肉、魚を揚げる。生で炒めると青臭さが残る青梗菜などの青菜は、さっと下ゆでして青臭さを飛ばす
  • 調味料を手近にそろえておく……料理によっては混ぜ合わせておく

おいしく炒めるコツ

下ごしらえと下準備がしてあれば、あとは強火で炒めて調味するだけです

下ごしらえと下準備がしてあれば、あとは強火で炒めて調味するだけです

  • 一回に炒める量を多くしすぎない……材料全体を高温でシャキッと炒めるため
  • 鍋をよく焼いて油を入れる……油の量は材料の表面に行き渡る程度
  • 香味野菜を炒める……料理によって、ニンニク、ショウガ、ネギのみじん切りなどを炒めて香りを出す
  • 強火で炒める……材料から水分が出るのを防ぎ、出た水分を素早く蒸発させるため
  • 材料によって火加減を調節する……卵、炒飯、麺などは焦げやすいので中火。ニンニクなどを炒めて香りを出したいときは弱火~中火
  • 火の通りにくいものから順に炒める……1つの葉野菜でも、茎の部分から先に炒める
  • 混ぜたり揺り動かしたりしながら加熱する……焦げ付きを防ぎ、短時間で平均に火を通すため
  • 炒め上がったらすぐに盛りつける……フライパンに入れたままにしておくと、鍋の余熱によって、料理がしんなりしてしまう。フライパンの鉄分によって料理が黒ずむ。また、フライパンの劣化を防ぐため。

「炒める」に関連する用語の意味と方法

油をなじませる
鉄製の鍋(フライパン、中華鍋など)で炒め物をする場合は、鍋を熱して多めに油を入れて、鍋を回して油をよくなじませ、余分な油をあける。樹脂加工の鍋ならなじませる必要はないが、鍋を熱してから油を入れる点は同じ。

鍋肌から入れる
鍋肌とは鍋の内側面のことをさす。炒め物の仕上げに香りづけや風味づけ目的で、ごま油やしょうゆを鍋肌に伝わらせて入れるときに使う言い方。

まわし入れる
野菜炒めやチャーハンのときに、酒やしょうゆをふりかけるように加えること。鍋肌に沿ってまわし入れる場合もあれば、しょうゆが焦げるのを嫌って、材料の上にまわし入れる場合もある。

炒めるメリット

    ニラを強火でさっと炒めて色鮮やかに仕上げた「ニラと卵の炒め物」

    ニラを強火でさっと炒めて色鮮やかに仕上げた「ニラと卵の炒め物」

  • 一般的に植物性食品は軟らかくなり、動物性食品は硬くなる
  • 水分が減少し、かわりに油が浸透して、油の香味が加わる。さらに焦げ目をつければ、焦げの風味も加わる
  • クロロフィル(葉緑素)を含む青野菜は短時間の加熱で色鮮やかになる
  • ニンジンなどに含まれるカロテンは油に溶けるため、体内での利用率が高まる
  • 高温短時間の加熱なので、ビタミンの損失が少ない
  • 炒めることによって甘味が増加し、糖質がカラメル化する (例:玉ねぎを炒めると甘くなり、その糖質がカラメル化して褐色になる)
  • 炒める前、炒めている途中、炒めた後など適宜に味付けすることができる

最もポピュラーな炒め物「野菜炒め」の作り方
 

材料【2人前】

強火で手早く!シャキシャキに炒め上げて熱々を食べましょう

強火で手早く!シャキシャキに炒め上げて熱々を食べましょう

キャベツ…………200g
もやし…………150g
人参…………少々
ピーマン…………1/2コ
玉ネギ…………1/4コ
ニラ…………1/2ワ
豚バラ肉薄切り…………70g
おろしニンニク…………小さじ1/4
塩…………2~3つまみ
コショウ…………少々
七味唐辛子…………少々
しょうゆ…………少々
サラダ油…………大さじ2
ごま油…………小さじ1
かつおダシの素…………小さじ1/3(または旨み調味料少々)

※野菜の分量はおおよそです。目安は片手でわしづかみ1回が1人前です

手順

1: 豚肉は一口大に切る。もやしはサッと洗って水気を切る。キャベツは3~4cm角に、ニラは5cmに、玉ネギは3mm幅に切り、ピーマンは細切り、人参はせん切りにする。
※野菜の水気はしっかり切ります。全部の野菜を一緒に炒めたいので、火が通りにくい人参をせん切りにします

2: 中華鍋を熱し、サラダ油を入れて熱し、豚肉を入れて両面を焼き炒めする。肉が香ばしく焼けたところで野菜を2つかみ入れて炒める。

3: 鍋をふりながら炒め、全体のカサが一回り小さくなったら、ダシの素、塩、コショウ、七味、ニンニクを加えて炒める。 おろしニンニクの代わりにガーリックパウダーを使ってもよい。

4: しょうゆを回し入れ、ごま油を鍋肌から回し入れてサッと炒め合わせる。皿に移して出来立てを食べる。

ポイント
小さいフライパンしかない場合は、1人前ずつ炒めましょう。大きい中華鍋でも、2人前ぐらいがベストです。

炒め物の種類

麺をしっかり炒めて香ばしさを出すのがコツ!「焼きそば」

麺をしっかり炒めて香ばしさを出すのがコツ!「焼きそば」

■油炒め(ソテー)
材料を油で炒める調理法。予備調理として炒めるものに「みじん切り玉ねぎの油炒め」「ルー」などがある。本調理としては「野菜炒め」「チャーハン」「焼きそば」などがある。







炒めることでほぼ火を通してしまうのがコツの「キンピラゴボウ」

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■炒め煮
材料を少量の油で炒めてから煮る料理。旨味が逃げず、油のコクが加わる。「きんぴらごぼう」「いり鶏」などがある。








ナスとズッキーニを炒め焼きして味付けする「ズッキーニとナスの甘酢炒め」

ナスとズッキーニを炒め焼きして味付けする「ズッキーニとナスの甘酢炒め」

■炒め焼き
炒めることと焼くことをかねている調理法。鍋(フライパン)の中で食品が動く位の油を使って、揺り動かしながら加熱する。分厚く切った野菜を炒め焼きして火を通したりする。「ムニエル」「ハンバーグステーキ」などに用いる調理法。





■炒め揚げ
「鶏肉のメンチカツ」を炒め揚げしてヘルシーに仕上げる!

「鶏肉のメンチカツ」を炒め揚げしてヘルシーに仕上げる!

揚げる代わりに、少ない油で揺すりながら加熱すること。揚げ焼きという場合もある。「カツレツ」「ミートボール」「魚のパン粉焼き」などに用いる。







炒め物には中華鍋がおすすめ

炒める、揚げる、煮る、蒸すとあらゆる中国料理に使える中華鍋が便利

炒める、揚げる、煮る、蒸すとあらゆる中国料理に使える中華鍋が便利

炒め物をおいしく作る最大のコツは、「強火で炒めること」です。近頃の家庭用のガスコンロは、かなり強火になるので、「強火で炒める」に関しては問題ないと思います。ただ、炒める鍋が小さくて、火力が鍋の外に逃げてしまい、せっかくの強火がうまく活かされていないことはあると思います。

新しく購入するなら、大きめの鉄製中華鍋をおすすめします。これ1つで炒め物、揚げ物、煮物、茹で物、蒸し物、スープと、あらゆる中国料理が作れます。少しだけ揚げ物をするときには、少ない油で揚げることができて重宝します。


新しい鉄製中華鍋(フライパン)のおろしかた

鉄製と樹脂加工とでは、おろし方や使用後の洗い方が違います

鉄製と樹脂加工とでは、おろし方や使用後の洗い方などが違います

  1. 鍋にたっぷり湯を沸かし、沸騰したら湯を捨てる。洗剤をかけてタワシでこすり洗いして、鍋肌にコーティングしてあるサビ止めを落とす。これを2回くり返す。
  2. 布巾で水気をふきとって火にかける。
  3. 鍋が熱くなったら、使い古しの油を大さじ3ほど入れ、キャベツの芯、ネギの葉、人参の皮などのクズ野菜を炒めて捨てる。
  4. 湯で洗い流す。
  5. 布巾で水気をふき取り、火にかけて乾かす。
※最初に揚げ物を作れば、油なじみがよくなって使い勝手がよくなります。

使用後の手入れのしかた

  1. 鍋が熱いうちに湯で洗う。(こびりつきがあればタワシでこすって落とす。鍋の劣化を防ぐため、洗剤は使わない、鍋底をなるべく水でぬらさない。)
  2. 水気をふき取り、火にかけて乾かす。
※樹脂加工のフライパンの場合は、使用後冷ましてから洗います。いずれにしても、購入した鍋の注意書きをよく読んでから使い始めましょう。

※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※衛生面および保存状態に起因して食中毒や体調不良を引き起こす場合があります。必ず清潔な状態で、正しい方法で行い、なるべく早めにお召し上がりください。また、持ち運びの際は保存方法に注意してください。