音楽のように走る『ちいさなきかんしゃレッドごう』
ここで購入!毎朝、機関車のレッド号は元気に駆け抜けていきます。ある朝、病気になったレッド号ですが、薬を飲んでみるみる回復! |
元気を取り戻したレッド号がすごい勢いで遅れを取り戻しながら走っていく後半が見事です。レッド号の「ガタンゴトーン ガタンゴトーン ガタンゴトーン」という音に合わせて、まるで音符が踊るかのように、電柱と線路にdiq a diq という擬音が配列された絵が見どころでしょう。
■『ちいさなきかんしゃレッドごう』
作:ダイアナ・ロス
絵:レスリー・ウッド
訳:みはらいずみ
出版社:あすなろ書房
出版年:1945/2001.4
貨車にお客を乗せて『きかんしゃホブ・ノブ』
ここで購入!機関車のホブ・ノブが動物たちを次々に乗せて遊園地まで行きます。 |
「ゆうえんちまで、ぼくを のせてくれよ」「ゆうえんちまで、わたしを のせてくれない?」
動物たちを順番に貨車に乗せたホブ・ノブは一路遊園地へ。最後はみんなで楽しい時間を過ごします。hobnobというのは、英語で「親しくつきあう」という意味です。気さくで強くて、ちょっとのんびりしたホブ・ノブは最高の友達ですね。もとはラジオドラマ用に書かれた作品だけあって、リズム感が見事です。
■『きかんしゃホブ・ノブ』
作:ルース・エインズワース
画:安徳瑛
訳:上條由美子
出版社:福音館書店 「こどものとも」年中向き
出版年:1961/1985.8
男らしい生き方『はしれ、きかんしゃ ちからあし』
ここで購入!戦前から走り続けている機関車「ちからあし」の見た戦争と復興、そして現在は…。 |
小風さちさんの作品は、無骨な主人公が誠実に生きる日々をとらえているように見受けられます。「ちからあし」が運ぶものがそのまま日本のある時代に重なり、「はやあし」を失ったときの怒りはまさに炎になって「ちからあし」を包みます。平和な今、「ちからあし」は乗せて運ぶものが、このまま素敵な笑顔だけであることを願ってやみません。
■『はしれ、きかんしゃ ちからあし』
文:小風さち
絵:藍澤ミミ子
出版社:福音館書店
出版年:2008.10