ペピートに会いに『ロンドンのマドレーヌ』
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ここで購入!引っ越してしまったペピートに会いに、ミス・クラベルと女の子たちはロンドンに出かけます。そこでも大騒動を引き起こしたのはマドレーヌでした。ペピートと二人、馬に乗ってロンドンじゅうをめぐります。 | スペイン大使一家はロンドンに赴任になり、ペピートもみんなとお別れです。でも、一人でさびしいペピートはやせ細り、心配した大使のはからいでマドレーヌたちが招待されます。ちょうどペピートの誕生日。みんなでペピートの大好きな馬をプレゼントしますが、馬はペピートとマドレーヌを背にロンドンの町にいさましく飛び出してしまいます。
マドレーヌの巻き込まれる騒動があいかわらず楽しいです。読者のほうもロンドン見物気分。トラファルガー広場にバッキンガム宮殿。二階建ての赤いバスもちゃんと走っています。馬は結局、マドレーヌたちと一緒にパリに帰ることになりました。ジュヌビエーブと同様に屋敷ではたいそう可愛がられます。
おんなのこたちは うまのはをみがき、きちんとせわをしてやりました。それから あたたかく つつんでねかしつけてやりました。
パリからペピートが去ったあとの後日譚のような1冊です。ペピートもまた飛行機に乗ってロンドンからパリに遊びにこられるといいですね。
■『ロンドンのマドレーヌ』
作:ルドウィッヒ・ベーメルマンス
訳:江國香織
出版社:BL出版
価格:¥1,575
発行:1961/2001.11
マドレーヌへの遺産『アメリカのマドレーヌ』
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ここで購入!亡くなったひいおじいさんが遺した財産を見に、マドレーヌはミス・クラベルたちと一緒にアメリカのテキサスに出かけます。テキサスでは驚くようなことばかり。他に3編が収録されています。 | 『アメリカのマドレーヌ』1冊の中に、「アメリカのマドレーヌ」「はくしゃくとくつしょくにん」「ベーメルマンス家のクリスマスの思い出」「サンシャイン」の4編がおさめられている絵本です。内、マドレーヌが登場するのは「アメリカのマドレーヌ」のみ。また、この作品自体もベーメルマンスのスケッチに孫のジョン・ベーメルマンス・マルシアーノが背景などを描き足したものですので、いわゆるシリーズとは別扱いにされています。
テキサスのひいおじいさんが亡くなって、マドレーヌに莫大な遺産が残されたという海外電報を受けて、みんなでアメリカに行くお話。マドレーヌが受け継いだのは、鉱山に牧場に油田にデパート……。でも、これ全部、マドレーヌが21歳になるまでお預けなんですって。マドレーヌの得た財産はすごすぎです。12人の女の子たちが上から下まで見てまわる巨大なデパートは、ニーマン・マーカスというアメリカの老舗高級百貨店。見開きページで展開されるリッチなデパートの様子は、買い物好きにはたまりないかもしれません。
■『アメリカのマドレーヌ』
作:ルドウィッヒ・ベーメルマンス&ジョン・ベーメルマンス・マルシアーノ
訳:江國香織
出版社:BL出版
価格:¥2,310
発行:1935, 1949, 1950, 1955, 1957, 1999/2004.10
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