画質の差はイメージセンサの大きさにあり
撮像素子の面積を比較したおおよその模式図
これは撮像素子の面積を比較したおおよその模式図である。
青がEOS KissNやD50など一般的なデジタル一眼レフに採用されているAPS-Cサイズのもの、緑がE-620やDMC-GF1などのフォーサーズ・マイクロフォーサーズ製品で採用されているものだ。黄色がややハイグレードなコンパクトスタイルデジカメに採用されている1/1.8型、赤はいまもっとも一般的な1/2.5型のイメージセンサだ。
今回、比較画像に使用したのは緑のフォーサーズと、赤よりもわずかに大きい1/2.33型のCCD。画素数こそ1000万画素と同じだが、CCDの面積差は単純に計算しても約9倍程度。画質の差は撮像素子だけによって生じるわけではないが、それにしても圧倒的な差があることはわかっていただけたのではないだろうか。
デジタル一眼レフは綺麗にボケられる
この撮像素子の大きさによる違いは、被写界深度によるボケ味にも影響がある。よくグラビアなどで被写体はくっきりピントが合っているが、背景はボケているといった写真がある。ああいった写真は大きなCCDを搭載しているデジタル一眼レフのほうが撮影しやすいのだ。1/1.8型CCDによる画像(F3.4)
デジタル一眼レフによる画像(F3.5)
こういった背景をぼかした写真を撮影するにはデジタル一眼レフでなければというのが実際のところだ。
そして、デジタル一眼レフを選ぶもうひとつの理由、それが撮影のしやすさだ。
デジタル一眼レフは撮りやすい!
デジタル一眼レフの利点は画質だけではない。圧倒的なまでに撮影がしやすいことも挙げられる。ここでいう撮影のしやすさというのは単純な『とっつきやすさ』を意味しているのではない。『写真を撮るという行為がしやすい』という意味である。デジタル一眼レフを使う最大の長所として筆者はオートフォーカスの速度、そして確度の高さを挙げたい。コンパクトスタイルのデジタルカメラを使っているときに「ピントが行ったり来たりして合焦するまで数秒かかった上に、最終的にはピントを外してしまった」というような経験をしたことはないだろうか。
とにかく合焦までの速度が違うのだ
こういった部分の精度を上げるために、デジタル一眼レフは高価になっているといってもいいほどだ。もちろん、高級機と呼ばれるものになればなるほど、こういった部分の使い勝手が上がっている。