なぜデジタルカメラの画像はJPEGで保存されるのか?
ほとんどのデジタルカメラの画像は.jpgという拡張子のついたファイル形式で保存されている。これはJPEG(ジェイペグ)と呼ばれるファイルの形式である。JPEGとはJoint Photographic Experts Groupという団体が制定したファイル形式だ。団体の名称がそのままファイルの名称となっている。
JPEGは画像データのファイルサイズを小さくするために制定された規格である。ごくごく簡単にいえば人間の視覚をある意味ごまかすことによって、劣化を最小限にして画像を圧縮している。
MP3の画像版であると考えてもらえればわかりやすいだろう(登場した年代を考えるとMP3のほうが音声版のJPEGと呼ぶべきだが)。
たとえば300万画素のデジタルカメラによる画像は、一切圧縮していない状態では9MB以上のファイルサイズとなる(正確には2048(横ピクセル)x1536(縦ピクセル)x24(色情報)=75497472bit=9437184byte/1024/1024=約9.2MB)。
これでは256MBのメモリーカードであっても30枚も撮影できない。そこでJPEGを用いて圧縮することで、撮影枚数を確保しているのである。多くの300万画素のデジタルカメラでは700KB~2MB程度のファイルサイズとしているので、ざっと1/5~1/12程度の圧縮を施しているというわけになる。