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隣の文具活用術 読売新聞記者編(3ページ目)

様々な職業の方の文具活用術をご紹介する「隣の文具活用術」。第4回目の今回は読売新聞の記者をされている市原さん。新聞記者の方ならではの活用術をたっぷりとお聞きしてきました。

土橋 正

執筆者:土橋 正

ステーショナリーガイド

市原さん愛用のノート
ノートの各ページにふられたページ番号。
ガイド:
縦書き以外に市原さんならではのノートの使い方というのはありますか?

市原さん:
まずノートを買ったら全ページにページ番号をふります。このひとときが結構楽しくて、このノートでは、これからどんな人と出会い、どんなことを書いていくのだろうかと想像すると、とてもワクワクしてきます。

それから取材インタビューが終わったら、表紙の裏にインデックスを付けていきます。

ガイド:
そのインデックスの頭には三角マークがありますが、これは?

市原さん愛用のノート
各ノートの表紙裏には取材したインデックスがある。


市原さん:
これは取材が終わって最終的に掲載され、さらにはクレームなどがなく無事に終了したら、その三角を塗りつぶします。我々新聞記者は、記事の内容に関して責任があります。その記事を読んだ読者または取材先からクレームなどがあれば、記者がそれに対して回答しなくてはなりません。

ですので掲載したら、そこで終わりではなく、クレームなどが、なくて、もしくはその対応が終わって、はじめてその記事の仕事がすべて終わるのです。

ガイド:
取材はノートということですが、原稿は何を使って書いていますか?

市原さん:
私はパソコンでいきなりパチパチ打たず、その前に下書きとして原稿用紙で書くことが多いです。原稿にはそれぞれ規定の文字数というものがあります。ですので、やはりマス目がある原稿用紙のほうが使いやすいですね。読売新聞の専用のものもありますが、私は神楽坂の相馬屋や山田紙店といったお店の原稿用紙を愛用しています。
市原さん愛用の原稿用紙
原稿作成に使う原稿用紙。特にお気に入りが相馬屋のもの。これは樋口一葉も愛用していたもの。

テレビマン用の原稿用紙
もともとはテレビマン用に作られた山田紙店の原稿用紙。上が空白でイラストなどが書けるようになっているのが特長。「PopStyle」のような雑誌に近い紙面構成を考えるときには最適だとか。


プライベートや仕事で旅に出るときは、必ずこの原稿用紙とファーバーカステルのパーフェクトペンシルを1本持って出かけます。旅行中は電車や飛行機など、ある程度まとまった時間が取れますので、その時にこれで書きます。
ファーバーカステル カステル9000番パーフェクトペンシル
市原さんが最も信頼を寄せている鉛筆
ファーバーカステル9000番パーフェクトペンシル


ガイド:
ノートではなく、原稿用紙なのはどうしてですか?

市原さん:
何といってもノートより軽いからです。必要な枚数だけ持てばいいわけですから、とても合理的です。

ガイド:
旅行に持っていくのは鉛筆ということですが、それをまたなぜでしょう。
ファーバーカステル カステル9000番パーフェクトペンシル
このタイプの鉛筆削りがご自身にはしっくりくると言う。


市原さん:
もともと鉛筆が大好きということもありますが、筆記具として最も信頼できる点です。鉛筆はある程度の長さがあれば必ずその中に芯があります。芯さえあればその分だけ必ず書くことができます。ボールペンだと、たとえ中にインクが入っていても、何らかのトラブルで書けなくなることも可能性としてはゼロではありません。

パーフェクトペンシルには、シルバータイプのちょっと高めのものもありますが、私はあえてこのプラスチックタイプのものを使っています。実際に両方使ってみましたが、このプラスチックの方が鉛筆削りが私好みなんです。鉛筆をさした時のフィット感がこちらの方がしっくりときます。飛行機の中でも、ゴミ袋の中でカリカリと鉛筆を削って書いています。

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