ここまで盛り上がってきたのだから、そろそろ筆記具のジャンルのひとつとして、「ボディが伸びるペン」というものも設けてあげてもいいのではと密かに思う今日この頃である。
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三菱鉛筆 ジャンポップ
油性ボールペン、シャープペン(0.5mm芯) 各294円
油性ボールペン、シャープペン(0.5mm芯) 各294円
そんな中、新たにこのジャンルに仲間入りするペンが登場した。三菱鉛筆の『JUMPOP(ジャンポップ)』である。これまでの「ボディが伸びるペン」は、数千円といった価格帯のものが多かったが、このジャンポップはそれをはるかに下回る294円。今回は、発売したてのこのペンの実力を見てみたいと思う。
ワンアクションで筆記体勢に
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手の中に収まるコンパクトボディデザインはラグビーボールを細長くしたような独特なフォルムをしている。ボディは短くともしっかりとした太さがあるので手にした時に安心感がある。この遊び心あふれるスタイリングに、鮮やかなカラーリングも加わり、持っているだけで楽しくなってしまう。
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ボディの中央にはノックボタンがある
このジャンポップにはボールペンとシャープペンがあるのだが、ボールペンタイプを使って、このペンの最大の特徴であるボディの伸ばし方を見てみよう。ボディの中央には控え目にノックボタンがついている。それを軽く押すと、そのボタンを境にボディの後ろ側がニョキと飛び出す。ボディが伸びて、ひと安心してしまうところだが、ここで気を緩めてはいけない。さらにそのまま深く押し込むと、ペン先がカチッと繰り出されるのだ。まぁ、勢いよくノックボタンを押し込めばこの2ステップをそれほど意識しなくても、片手でしかもワンアクションで筆記体勢に入れることができる。
このペンのいいところはサイドノックなので、ノックした体勢のまま筆記に移ることができる。つまり、ペンを持ちかえることなくサッと書くことができるのだ。急いでメモをしたい時などにはとても重宝すると思う。
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サイドノックを押し込むと…、 | ボディの後側がニョキッと伸びだす |
書き終わった際はペンのトップ部分を押しこみ、ボディを縮めればペン先も一緒に引っ込んでくれる。これまたワンアクションで収納することができるのがうれしい。
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伸びた部分はスケルトンになっていて、中の仕組みが見えるようになっている
シャープペンタイプもほぼ同様の仕組みになっている。ただ違うのは、先ほどのサイドノックがそのまま芯を出すノック機能も併せ持っている点だ。実は、こうしたボディが伸びるペンの中で、シャープペンタイプというのは、ほとんど見かけることがなかった。これまでの軸が伸びるペンの仕組みはボディの後ろ側を押したり、ひっぱったりするタイプがメインだったので、どうしてもシャープペンを作ることはできなかったのだろう。今回のサイドノック機構は、シャープペンを実現させたという立役者でもあったのだ。
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グリップにはラバーを採用。短くとも握りやすさを追求
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たとえば、机の上で転がしたり、ズボンのポケットの中などで何かの拍子にサイドノックに触れてしまうなどが考えられる。しかし、この点については、しっかりとした対策が講じられていた。サイドノックのすぐ上には、クリップが付いており、これがうまい具合に、サイドノックのガードの役割も果たしてくれている。そもそもこの手のペンは、コンパクトに携帯できるのが大きなメリットなので、クリップは付いていないことが多い。なのに、このジャンポップにクリップがあったので、不思議だなと思っていたが、こういう事情があったのだ。
ストラップに付ければ、よりスピーディーに使える
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クリップには穴があり、 | ストラップが通せるようになっている。 |
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社員証と一緒にネックストラップにつけて、ペンを常に携帯ワンアクションでボディが飛び出し、さっと筆記体勢に入れるという機動性の良さをより実感できる方法がある。それは、ネックストラップにつけるというものだ。クリップの上部にはストラップ用の小さな穴が設けられていて、そこにネックストラップを通して首からぶら下げられるようになっている。
首からぶら下げている状態で、ペンを握りワンノックでさっと筆記体勢に入り、書き終わればノックをしてペンを離せばいいという手軽さが味わえる。ペンを出し入れするわずかな時間も惜しいという方には、きっと役立つことだろう。
首からぶら下げている状態で、ペンを握りワンノックでさっと筆記体勢に入り、書き終わればノックをしてペンを離せばいいという手軽さが味わえる。ペンを出し入れするわずかな時間も惜しいという方には、きっと役立つことだろう。
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携帯しやすく、さっと書けるジャンポップ
「ボディが伸びるペン」市場にこれまでにはない低価格路線で登場してきた今回のジャンポップ、単に低価格というウリだけでなく、シャープペンもラインナップしたり、さっと使えるサイドノック式にしたりと、新たな特徴も付け加えられている。
気兼ねなく普段使いが楽しめる「ボディが伸びるペン」として色々と活躍してくれそうだ。
<関連リンク>
三菱鉛筆オフィシャルサイト(ジャンポップ)
<関連リンク>
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