ペリカン ペリカノジュニア 万年筆
私たち日本人は、小学校で初めて書き方を習う時に使うのは、Bや2Bといったちょっと柔らかめの「書き方鉛筆」。だれしも、これで書き方の基本を習ったことだろう。そして、ドイツでは、さすがペリカンやモンブランを生み出した国だけあって、小学校では万年筆を使って書き方を覚えるという。なんともうらやましい話しだ。
ヨーロッパのペンメーカーはそうした教育事情に合わせて小学生向けの万年筆というものを作っている。今回はその中からペリカンのペリカノジュニアを取り上げてみたい。子供向け万年筆と言っても、あなどれないものになっている。
遊び心あふれるデザイン
万年筆らしからぬデザイン
涼しげなスケルトンボディ学童用ということで、潔くボディもキャップもプラスチックで出来ている。かすかに透けるスケルトンボディは見ているだけで、大人の我々でも楽しくなってしまうものがある。
子供用にしては、いささか太めのボディは、以前に取り上げた本格万年筆モンブランのマイスターシュテュック146とほぼ同じ太さだ。確かに太い方がしっかりと握ることができる。このペンにはクリップは付いていない。子供用なので、シャツのポケットにはささず、筆入れに入れることを想定しているのだろう。
ボディ中央には、レンズ効果のある出っ張りが両端についている。そこから覗くと、インクの残量を確認することができるし、キャップをカチッとはずす時のちょっとした引っ掛かりにもなってくれる。
子供用にしては、いささか太めのボディは、以前に取り上げた本格万年筆モンブランのマイスターシュテュック146とほぼ同じ太さだ。確かに太い方がしっかりと握ることができる。このペンにはクリップは付いていない。子供用なので、シャツのポケットにはささず、筆入れに入れることを想定しているのだろう。
ボディ中央には、レンズ効果のある出っ張りが両端についている。そこから覗くと、インクの残量を確認することができるし、キャップをカチッとはずす時のちょっとした引っ掛かりにもなってくれる。
細部まで、よく出来たつくり
ブルーのボディに、このイエローのグリップが
とても映える。
とても映える。
正しい万年筆の持ち方を
しっかりガイドしてくれるキャップをはずしてみると、色鮮やかなイエローのグリップが目に飛び込んでくる。
そのグリップの表面には大中小3つのくぼみがある。そのくぼみを意識しながら指を添えると、自然に正しい万年筆の持ち方ができるという仕掛け。ボールペンと違い、万年筆はペン先を紙に正しく向けてあげないと、書くことができないので、これはとっても助かる。子供用ということではあるが、このグリップは大人の私が握ってもしっくりとくる。どうやら、私の万年筆の持ち方は正しかったようで、ちょっと安心した。
しっかりガイドしてくれるキャップをはずしてみると、色鮮やかなイエローのグリップが目に飛び込んでくる。
そのグリップの表面には大中小3つのくぼみがある。そのくぼみを意識しながら指を添えると、自然に正しい万年筆の持ち方ができるという仕掛け。ボールペンと違い、万年筆はペン先を紙に正しく向けてあげないと、書くことができないので、これはとっても助かる。子供用ということではあるが、このグリップは大人の私が握ってもしっくりとくる。どうやら、私の万年筆の持ち方は正しかったようで、ちょっと安心した。
シンプルな作りのペン先ながら、書き味は本格派
ペン先はステンレスが使われており、高級な万年筆に見かける彫金は一切ないシンプルそのもの。そのペン先を紙の上に置き、先ほどの正しいグリップで筆記してみると、万年筆らしい滑らかな書き心地が味わえる。ゴルフを習いたてのころ、正しいグリップというものが基本中の基本と教わったことがあるが、どうやら、これは万年筆でもあてはまるようだ。
ドイツでは、子供の頃からこういった万年筆独特の滑らかな書き味を味わってしまうのだから、おそらく大人になればごくごく当たり前に本格万年筆を使っていくのだろう。
私はこの原稿をペリカノジュニアで書いてみた。
いつになくペンがよく進む気がした。
いつになくペンがよく進む気がした。
気軽に万年筆を使ってみたいという方や、本格万年筆はすでに持っているが、サブの万年筆が欲しいという大人の方にも、このペリカノジュニアはちょうどいいだろうし。わが子を将来、ちゃんとした万年筆が使える大人にするために、今のうちから買い与えておく、なんていう使い方もまた楽しいと思う。
ペリカン ペリカノジュニア 万年筆 1,260円
ボディカラー:ブルー、レッド、イエロー、グリーン
ボディカラー:ブルー、レッド、イエロー、グリーン
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