男の靴・スニーカー/ドレスシューズ

三陽山長 2010年春の新作!

三陽山長のこの春の新作をご披露いたします。前身である山長印靴本舗の誕生から今年で丁度10周年を迎え、普遍性と現代性が絶妙に調和する独自の作風は、靴の種類を選ばず一層磨きが掛かっています!

飯野 高広

執筆者:飯野 高広

靴ガイド

メリハリある表情に読み取れる、着実な進化!

友二郎
軸が振れることなく進化する三陽山長を象徴する、内羽根式ストレートチップ「友二郎」の最新版です。鼻筋の通った男気ある顔立ちは、この靴でも勿論健在です。


色々な意味で例年以上に「春」が待ち遠しい今年、折角だったら足元から清々しく気分を一新したいと思われていらっしゃる方も多いのではないでしょうか。そんな心理を巧みに捉えてくれた日本のブランドが今季の三陽山長で、硬軟両派「なるほど!」と思わせてくれる作品が目白押しになっています。誰にも文句を言わせないドレスシューズからふと履きたくなるカジュアル用まで、その中から小生オススメの3足を今回はご紹介いたしましょう。

まずご紹介したいのは、上の写真の内羽根式ストレートチップ「友二郎」です。このブランドのドレスシューズらしい鼻筋の通った顔立ちは、一ファンとして矢張り嬉しくなってしまいますが、今までの「友二郎」とは、何かが微妙に違う…… そう、実は今季からラインナップに加わることになった新木型「R2010」を用いた最新版なのです。

このモデルにはこれまで、三陽山長を代表する2003年春にデビューして以来の大定番木型「R201」が用いられてきましたが、「R2010」はそれから具体的に以下のようなリファインがなされています。
1:甲周り、特に「二の甲」と呼ばれる足で最もくびれる部分の外くるぶし側を更に低く抑えた。
2:踵周りを更に小さくした。
3:土踏まず部の絞り込みを更に深くした。
4:履き口の外くるぶし側と内くるぶし側との傾斜差をより深く取った(前者の方が位置が低い)。
もともとの「R201」も細面で非常に優れた木型でしたが、その結果、今まで以上に見た目もフィット感にも立体的なメリハリが得られるようになった感があります。

木型の変更に呼応して、ヒールもこれまでのものよりやや小振りで高目の台形状のものに変化となりました。また、アッパーの革も柔らかさと色の冴えに優れたイタリア・イルチア(ILCEA)社のボックスカーフを採用したお陰で、靴全体に洗練された色気が加わったようにも思えます。その他ライニングやコルク等も改良されたにもかかわらず、価格は従来のものよりお求め易くなったのはなんとも嬉しい限り! 「R201」を用いたシリーズが好評であるため、「R2010」の靴は取りあえずこの「友二郎」の黒のみからスタートするものの、このブランドの主軸となりうる可能性を十分備えた木型ですので、今後の展開を大いに期待しましょう!

【三陽山長/友二郎】
■色・素材 : 黒(イタリア・イルチア社製ボックスカーフ)のみ
■木型 : R2010
■製法 : グッドイヤー・ウェルテッド
■サイズ : 6~9
■価格 : \58,800(税込み)
■発売時期 : 2010年4月からを予定

友二郎・後姿
新木型の「友二郎」の後姿です。これまで用いていた「R201」木型が細面とするならば、この「R2010」木型はズバリ、「グラマラス」。やや小振りかつ高くなったヒールも、その印象に花を添えます。




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