ブラシは「柔らかめ」が基本

馬毛ブラシ
普通の牛革では、主にほこりを落とす際に用いるのが効果的な馬毛ブラシ。コードヴァンの場合は、乳化製クリームを馴染ませる際に豚毛ブラシではなく、こちらを用いるのがお勧めです。


前回はコードヴァンの靴について、その特性や履き始め段階でのケアに向いた商品のご紹介などを致しました。ちょっと尻切れトンボだったかもしれませんが、要はコードヴァンとは、
  1. 超簡単に申せば、「起毛したスエードを無理やり寝かせたような革」。
  2. だから乳化性クリームも、革表面に露出する繊維組織を「水や汚れから守る力が強く」なおかつ「起毛させず寝かせる力が強い」ものを選ぶと失敗が少ない。
ことをご理解頂ければ結構です。

さて今回はその続き、まずはブラシについて考えてみましょう。上記の2.をなるたけ妨げないブラシを選ぶこと、これがコードヴァン用のブラシに求められる条件です。牛革・スムースレザーのケアで一般的に用いられる豚毛や化繊の毛のブラシは、コードヴァンにとっては少々パワーがあり過ぎて、いつもの調子で靴クリームを伸ばし革に馴染ませようとすると表面が起毛してしまい、かえってその持ち味であるツヤを損ないかねません。

そこで使ってほしいのが、馬毛のブラシです。豚毛や化繊の毛のものに比べ、馬毛はタッチが柔らかいので、ブラッシングで起毛してしまうリスクが格段に少なくなるのです。スムースレザーの時には、靴クリームを「伸ばすと同時に余分なそれを掃い落とす」ように用いたブラシですが、コードヴァンの場合は対照的に、それを「伸ばすと同時にそれを中に入れ込む」感覚で用いると、効果覿面です。

なお、乳化性の靴クリームをケアの最初に塗る小ブラシも、できればアタリの柔らかい馬毛のものかスポンジを用いたいところです。あまり神経質になりすぎてしまうのもナンセンスですが、いずれにせよ、いつもより優しい感触でのブラッシングを心掛けてください。


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