靴業界、セレクトショップ
それぞれの雄が集まってできた靴
インポートシューズを国内に広めてきた長嶋正樹さんが、関さんをはじめとする国内の一級の職人と組み、立ち上げたレーベル。三陽山長は間違いなく、本格靴ブームの火付け役を果たした。そして確かなつくりはそのままにここ数シーズン、加速度的に“ツヤ”を増していた。そんなレーベルとのコラボレーション・モデルをリリースしたのが今、最も脂の乗っているショップ、UAだ。仕掛け人はUAの中心的人物、栗野宏文さん。
UAといえばちょっと前には会長の重松さんが「コール ハーン」と組み、垂涎のローファーをリリースしている。ここんちの大御所は改めて、只者ではないのである。
甲の立ち上がりが低いラスト、グッドイヤーながらコバの張り出しを抑えたミニマルなシルエット。これってまさに今、旬なカタチ。
さらに今はなき、カールフロイデンベルグ(靴好きの間では知らぬモノはいないドイツのタンナー)と比べても遜色ないといわれる日本最古のタンナー、メルクスのボックスカーフを採用。
踵のホールド感を考え、絞り込んだヒールカップ、ベベルドウエスト、ピッチドヒール、半カラス仕上げ、チャネル仕上げなどなど、つくりについてあげていけばキリがない。
最後にひとつだけ付け加えておくと、25センチ以下のサイズにおいては、サイズピッチに工夫を凝らすことで、足が小さく見えない設計になっているという(これは僕も初めて聞く話で、どのような仕組みか、よくわからない。今度、長嶋さんに聞いてみよう)。
まさに、靴業界の雄×セレクトショップの雄とゆー掛け算によって生まれた靴です。
問 ユナイテッドアローズ原宿本店 メンズ館 TEL.03-3479-8180