ではでは、“虎靴”仕掛け人、野口貴弘さんのほとばしるアツい思いを誌上再録しよう。まずは優勝翌日に送られてきたメールです。

〔9月16日10時33分着〕
お疲れ様です。
ついに悲願達成です。
昨日は自宅にこもりテレビ観戦をしましたが、優勝が決まった瞬間、自然と熱いモノがこみ上げてきました。…友人からのメールや電話の応対をしつつ、ビールかけが始まったとき、その日最初のエビスをあけました。大阪では特番が朝の5時まであり、しみじみと呑み倒した酒のせいで、今日はガタガタです。明日から出張ですし大変ですわ。*5000人を超えるファンが道頓堀に飛び込んだそうですが、野口さんの方がよっぽどアツいと思うのは僕だけではあるまい。

〔9月16日16時03分着〕
お疲れ様です。追加でお伝えすることがありました。
ここずっと出勤中の車の中で六甲オロシをかけてたんですが、今朝は運転しながら大声で歌ってしまい、またウルウルしました。途中でスポ-ツ新聞(報知以外)は全紙買い込みました。…ちなみに最近発売したBOROの「大阪で生まれた男」って唄知ってます? 名曲「大阪で生まれた女」のリメイクですが、“踊り疲れたディスコの帰り”ってフレーズが“騒ぎ疲れた甲子園の帰り”に変えられてて最高です。必聴です。*それにしても彼は専務の肩書きをもつ相当忙しい人のはずなのに、この頻繁なメール。ペナントレース中も毎週のように、まるで監督のような試合分析メールが送られてました。仕事、してんのかな?

次は後日メールでインタビューした内容です。彼の思いは際限ない…。

―阪神との出会いは。
チビッコの頃テレビ放映してたのは巨人戦か阪神戦で、気付けば阪神が好きになってましたわ。好きだったのはラインバックって外国人選手。阪神を袖にした江川卓が初登板した日、逆転ホームランを打ったんです。しびれましたわ。昔はエエ外国人がいたんです。赤鬼ブリーデンなんかも好きな選手でした。物心ついてからはもちろん掛布のファン。銭湯の下駄箱は決まって31番っていうくらい、心酔してました。…インポートの仕事は秋口がメーンなんです。なので社会人になってから9月は毎年ヨーロッパで、1日遅れの新聞で阪神の動向を確認する毎日。惜しくも優勝を逃した92年は、勝てばハッピ着て日本に帰るつもりでした。もちろん、本気でした。
―どこが良いの?
う~ん。例えば営業成績が万年最下位の営業マンは首を切るし、浮気ばっかりする嫁は離婚するでしょ。だけど阪神だけは許せるんです。最下位でも毎シーズン、楽しませてくれる。新庄が敬遠のボールを打ってサヨナラ勝ちした巨人戦、忘れられません。これ、快感ですわ。なんかね、芸人の嫁の気分(笑)。…俄かファンはこれから間違いなくモンモンとすることになります。真のファンになるには、それが快感に変わるかどうか、です(笑)。*ちなみに奥さんも熱狂的なファンで、テレビ観戦でさえハッピ着てメガホン振り回してたそーです。


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