男の靴・スニーカー/困ったときのリペアショップ

すべてにこだわる、靴修理の職人(4ページ目)

浅草にある工房の一室で、黙々と仕事をこなす靴リペア職人、石郷岡 博さん。作業が丁寧で、しかも材料にこだわるマニアでもある。磨り減った靴があれば一足試しに出してほしい。きっと納得するはずだ。

倉野 路凡

執筆者:倉野 路凡

メンズファッションガイド

オリジナルの既製靴も展開する


The Asakusa Cobbler
セミブローグ。ワインハイムレダーのボックスカーフ使用で、4万7,250円。半カラス仕上げ+4,200円、チャネル仕上げ+4,200円。合計5万5,650円(税込)。

最近The Asakusa Cobblerはオリジナルの既製靴の販売も始めた。残念ながら石郷岡さんの手縫いではないが、国内の優秀なファクトリーによるグッドイヤーウェルテッド製法の靴である。

革やデザイン、ソールの仕上げなどが選べる、いわゆるパターンオーダーの靴だ。

実際に完成品を手にして見たのだが、なかなかの出来栄えで、「このクオリティーでこの価格なら安いかも」、そんな靴である。

個人的なおすすめはセミブローグフルブローグで、ワインハイムレダー(ウエインハイム、ワインハイマーとも呼ばれている)やアノネイ、デュプイといった一流タンナーの革で一足お願いしてみたいと思った。

また、サンプル用の靴(マッケイ製法)を用意していて、フィッティングを確認したい人は貸し出しを行っている。

The Asakusa Cobbler
フルブローグ。ワインハイムレダーのボックスカーフ使用で、4万7,250円。ハーフミッドソール+4,200円。合計5万1,450円(税込)。

取材のときにフィッティング用のサンプルがあったので試しに履いてみた。

ボクの足の甲は低いため、ワンサイズ落としてちょうどフィットする感じだった。ヒールカップも日本人の足型をよく理解していて、小さめに設定しているため足の納まりがいい気がした。

デザインは何種類かあるが、基本となる木型はややロングノーズのセミスクエアトウである。クラシックさとモダンさがうまく融合している木型だ。

革の種類や仕上げ、仕様などによっても価格は異なるが、最も高いワインハイムレダーのボックスカーフを使って、アウトソールの溝を隠すヒドゥンチャネル仕上げにして、5万円ちょっとだ。

アノネイやデュプイの革は他社ブランドのパターンオーダーで選べることはあるが、ワインハイムレダーはあまり聞かない。そういう希少性も魅力の一つになっている。

とにかく丁寧に仕事をしてくれるところなので、つま先やヒールが減った靴があったら、お願いしてみてほしい。

丁寧に直された靴を見ると、「大切にしなきゃ」という気持ちになってくるものである。

お問い合わせ先
The Asakusa Cobbler】(ジ・浅草コブラー)
TEL.080-6610-4295
営業時間 10:00~19:00
http://www.geocities.jp/asaksacobbler/

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