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英国服地の聖地 ハダスフィールドの名門ミル(3ページ目)

最近注目されている英国服地。その生産地として有名なハダスフィールドで創業を続けるミル、テーラー&ロッヂ。名門ミルをとおして、英国服地の魅力に迫る!

倉野 路凡

執筆者:倉野 路凡

メンズファッションガイド

英国服地は、仕上げが大切


テーラー&ロッヂの生地見本帳
テーラー&ロッヂでは、世界中のオーダーに応えるために、ハイクオリティーでバラエティーに富んだ服地を生産する。
現在、製織まではほぼ同じ原料(糸)を使い、同じような自動織機を使って織り上げているので、イタリアや中国で生産されるものとそれほど変わらない。

しかし仕上げの技術によって服地の表情がガラリと変わり、大きく印象も異なる。テーラー&ロッヂをはじめ、英国の一流ミルはこの仕上げがもっとも重要な工程と考え、昔ながらの技法を採用し続けているのだ。

それだけ手作業の工程が増えるだろうし、なにより効率が悪い。この仕上げ工程に時間をかけるから、英国服地には独特の色気が漂うのである。


ちなみに最近の日本における梳毛織物(ウーステッドのことで、スーツ地に多い)の輸入量は、半分は中国から、3割はイタリアから、英国はわずか1割にも満たないほど少ない。

一流ミルが手掛ける英国服地はそれだけ生産量も少ないというわけだ。それを考えると服地としての希少性も出てくるかもしれない。

オーダースーツの場合は、ミルやマーチャントごとにバンチ(生地の見本帳)が揃っているので、お店の人に「英国服地で一着作りたい」といえば、数あるバンチのなかから候補をあげてくれるだろう。

既製スーツの場合、特定のミルやマーチャントを指定することはできないが、スーツの内ポケット付近に生地ネームが付いていたりするので、英国服地がどうか見分けることができる。

テーラー&ロッヂ社長ゴードン・ケイ氏とテーラー・アスコットの大谷潤氏
テーラー&ロッヂ社長ゴードン・ケイ氏と、東京・京橋に店舗を構えるテーラー・アスコットの大谷潤氏。
今シーズンとくに注目~と前述したが、正直にいえばトレンドに関係なく英国服地のスーツやジャケット、パンツ(トラウザーズ)は揃えるべきだと思う。

イタリア服地は季節や目的に合わせて着ればいいと思うが、男の衣装箪笥には英国服地がよく似合うのである。

テーラー&ロッヂ、英国服地全般に関する資料提供/マルキシ(取り扱い主要ブランド:ハリソンズ・オブ・エジンバラ、エドウィン・ウッドハウス、スキャバル、テーラー&ロッヂ他)

テーラー&ロッヂに関する資料・写真提供/テーラー・アスコット


▼テーラー&ロッヂに関するお問い合わせは、
マルキシ】TEL 03-3251-7300

▼英国生地を使って一着オーダーしてみたいならこちら

パターンオーダー 7万8000円~9万8000円(税込み)
テーラー&ロッヂの場合 12万4000円(税込み) 納期/約3週間

フルオーダー 仕立て代12万円+生地代2万8000円~6万8000円(税込み)
納期/仮縫いまで10日間、仮縫い後2週間。約1ヶ月


テーラー・アスコット
東京都中央区京橋 2-6-10
TEL 03-3561-1332
営業時間 11:00~20:00
無休
http://www.tailor.co.jp/


[関連リンク]
テーラー&カッターについての記事ならこちら。

batakについての記事ならこちら。

テーラー・ケイドについての記事ならこちら。
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