スーツ・ジャケット/スーツ・カジュアルビジネス

大人の男の最強ジャケット「ボリオリ」(2ページ目)

「スーツよりジャケパン」というビジネスマンが増え、大人のカジュアルもジャケットスタイルが主流。でも、昔ながらの肩パット入りジャケットはOUTな時代。いま、際旬&最強のジャケットは「ボリオリ」にあります。

池田 保行

執筆者:池田 保行

メンズファッションガイド

コットン素材のきちんとジャケット

ボリオリ
COATのシングルジャケット8万9250円(BOGLIOLI/アマン TEL:03-6805-0527) Photo:石井幸久
ボリオリのソフトジャケットの元祖となるのが、この「コート」。コートといってもジャケットの名称なのでご注意を。

こちらのジャケットは2パッチポケット&サイドベンツ仕様(他の仕様もあり)で、素材は主にコットン系のカジュアルな生地を用いています。製品染めと製品洗いを掛けることで生地の表面や縫製部には着込んだ風合いを醸して、リラックスしたこなれ感を漂わせる手法は、当時のイタリアンクラシック服には画期的なものでした。日本のカジュアルファッションでは90年代に大ブームとなったウォッシュ加工ですが、これをドレスウェアに用いたんですね。現在のイタリア服はガーメントウォッシュが大ブームですが、その源流は1999年に登場した、このモデルにあったのです。

芯ナシ、パットナシの本気一枚仕立て

ボリオリ
VINEGARのシングルジャケット16万8000円※参考価格(BOGLIOLI/アマン TEL:03-6805-0527) Photo:石井幸久
今秋の新作として登場した「ヴィネガー」は既出の「ワイト」と同じ2パッチポケット&サイドベンツ仕様。高いゴージラインと、ラペルエッジのステッチがブレザー感覚のカジュアル感を漂わせます。ワイトやコートが、肩部の仕立てに薄手の芯を使ってフォルムを形成しているのに対して、こちらの「ヴィネガー」は、パットはもちろん芯を一切使わない完全なる一枚仕立て。さらにガーメントダイを施して、着込んだような色合いと風合いが備わっています。

次のページはKジャケットとドーヴァーを紹介します。
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